中 禅 寺湖 ミノー
あなたは「トラウト(鱒)」と聞いてどんなイメージですか??なんとなく川にいて、綺麗な魚のイメージが湧くかと思います。 しかし、釣り人ならまだしも、一般の方で川に住むトラウトが一度海に降りて、3倍以上も大きな体になって生まれた川に帰ってくる事を知る人はあまり多くありません。また、湖にもトラウトがいるという事にイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。湖のトラウトもまた、海に降りるトラウトと同様、とてつもなく大きく成長するモノも存在します。 そんな中、釣り人から”聖地”と呼ばれている湖があります。 それが、中禅寺湖。 栃木県は奥日光。 いろは坂を越えた標高1269cmの位置に存在するこの湖は、日本一標高が高い所にある湖として有名です。 また、水深も163mと深く、大自然の息吹を感じる「聖なる湖」としてふさわしい風格を感じます。 さらに釣り人の視線をつかんで離さない存在が、このトラウト。  レイクトラウトです。  一時期は”幻”とまで言われていたこのレイクトラウトですが、昨今のタックルの進歩や釣り方の開拓、キャッチ&リリースの徹底で、今ではだいぶメジャーな存在となりました。 それでも唯一中禅寺湖のみに生息するという貴重な存在、最大1mを超す巨大魚、風格のある魚体に、まだまだ独特のオーラを纏った存在なのは間違いありません。 そんなレイクトラウトに私が魅了されたのは今からおよそ3年前。当時はレイクトラウトよりも先に狙いたかったターゲットが存在しました。 それが、ブラウントラウト。当時はブラウントラウトをとある釣り方で釣りたいと思い中禅寺湖に行きたいと思っていたんですが、そんな折、レイクトラウトの存在も知る事となり、こう言うと本気で狙っている方には失礼かもしれませんが、「ついで」感覚で考えていました。 ところが、上記の事を知ると、ますますレイクトラウトに心を奪われ、いつしか本気で狙いたい!と思うようになっていました。 今日は、僕が今まで中禅寺湖に通い詰めて感じたことや各ターゲットの釣り方、生息する生き物など中禅寺湖の魅力についてお伝えします!目次東北自動車道を使い宇都宮方面へ。宇都宮ICから「日光宇都宮道路」を通り清滝ICで降ります。そこから「いろは坂」を進み。中禅寺湖に到着します。スムーズにいけば首都圏からおおよそ2時間30分~3時間前後で到着します。  中禅寺湖は主に国道沿いの「国道側」と山道沿いの「山側」とにエリアが分けられます。国道側は、比較的緩やかに水深が変化し、山側は岸から数メートルで急激に水深が変化している箇所が多いのが特徴的です。その日によって活性の高いエリアが違いますが、後述するブラウントラウトにおいては山側での釣果が多いです。 中禅寺湖にはレイクトラウトやブラウントラウトの他にも、様々な魅力あふれる魚が存在します。ここでは中禅寺湖で主なターゲットとなっている二大ターゲットを紹介します。北アメリカ北部原産、淡水性(降海しない)イワナの一種で、世界記録46.3㎏、大きさも1mを超す大型のイワナです。身体全体にある虫食いのような斑紋が特徴的で、全体的に細長く、大型の岩魚といった体格です。また、水質に関しては非常にデリケートな魚で、酸素が豊富で、貧栄養湖、かつ適水温が4~10℃と低温を好むのが特徴的で、中禅寺湖には1966年にカナダのオペオンゴ湖から移入されました。レイクトラウトは通常の岩魚に見られない面白い性質を持つ魚でもあります。レイクトラウトは2種類のタイプがおり、成長も非常に遅く主に動物プランクトンを主食とするタイプと、比較的成長も早く、魚食性の傾向のあるタイプに分かれます。プランクトン食性のレイクトラウトは個体数も多く、小型のまま成熟し、魚食性のレイクトラウトは比較的個体数は少なく、大型になります。中禅寺湖におけるレイクトラウトは、2011年東日本大震災の影響により、放射能汚染が懸念されており、2019年現在までもともと成長の遅いレイクトラウトの生態とも相まって、キャッチアンドリリースの励行とメソッドの確立により、以前よりぐっとキャッチ率も上がってきました。ここでは簡単にレイクトラウトの狙い方をご紹介します。レイクトラウトの最適温が4~10℃と低いこともあり、陸から狙うには解禁直後の4月上旬から5月下旬までがシーズンです。はじめてレイクトラウトを狙いたい場合はその頃に計画を立てるとよいでしょう。6月上旬になると水温も上がり、深場へ移動してしまいます。陸から狙う事は難しくなり、ボートでのディープトローリングという釣法で釣果が上がるようになります。主にルアーとフライで狙うことが出来ますが、ここではルアーでの釣り方に焦点を当ててご紹介します。中禅寺湖ではワームの使用はレギュレーション違反となり使用ができません。そこで、主に使われているルアーがスプーンとミノーです。 解禁直後から禁漁まで、ほぼオールシーズン有効で、現在では中禅寺湖のレイクトラウトといえばスプーンと言われるくらいメジャーな釣り方です。そして特にレイクトラウト攻略の立役者となったのが、この2つのスプーン。 僕がこれらのスプーンを使った印象は、プロビア シーレーベルで釣った小型のレイクトラウト。幅広いサイズのレイクトラウトを釣ることが出来る。これらのスプーンはスプーンが沈む際、高速で回転しながら真横にスライドする非常にユニークな動きをするのが特徴です。  2-2-5と言われることも多く、最後のフォールでのバイトが最も多い その他、5-5-5などの組み合わせもあるので、いろいろ試してみるのもいいかもしれませんね^^また、スライドスプーンは、スイミングフックと一緒に必ず用意しておきましょう。水温が上がりはじめる4月半ば~5月中旬までは、産卵を控えたワカサギが岸に集まってきます。それを狙ってレイクトラウトも、積極的にワカサギを捕食します。また、ミノーで釣れるレイクトラウトの特徴はミノーではI字系のミノーや、浮かせて放っておける、いわゆるホットケメソッドでの釣果が多いです。   <推奨ルアー>その他、市販のワカサギ系フローティングミノーのリップを折って使うこともあります。使い方は簡単で、特に大きなアクションは必要ありません。  アクション自体は簡単だが、キャストの方向やタイミングによって釣果が左右される。 アクションそのものは難しくはないものの、朝マズメの短い時合いでボイルをしているタイミングという非常にタイミングが重視される釣り方です。しかし、ヒットしたら比較的大型のレイクトラウトの確率が高く、重要なパターンにもなっています。その他、日が出てからはビッグベイトの釣果報告もあり、1mを超すレイクトラウトも生息していますので、非常に夢のあるターゲットですね^^ブラウントラウトは、長さこそはレイクトラウトに劣るものの、ずんぐりむっくりした筋肉質な魚体に、虫から魚から何でも食べる野性味あふれる生態で、中禅寺湖ではレイクトラウトに並ぶ好ターゲットです。魚体も名前の通り、ブラウンカラーのものや黄色~ゴールドに似たカラーの魚体。斑紋も多いものから少ないものまで非常にバラエティに富んでいるのが特徴的です。ザ・ブラウントラウトともいえるブラウン色の魚体。お腹周りが黄色に色づいたブラウントラウト。ネイティブトラウトなだけあってヒレも飴色で大変美しい。 レイクトラウトより比較的暖かい水を好み、小魚から甲殻類、虫など何でも食べるので、釣り方も様々。ミノーや、スプーンで狙う事も出来るが、毎年5月下旬になると非常にエキサイティングな釣り方を楽しむことが出来ます。それが、ハルゼミパターン。5月下旬から6月までの期間、積極的に落ちたハルゼミを捕食している。ハルゼミは、主にアカマツの樹液を偏食しているため、アカマツの生えているエリアでの釣果が必然的に高くなります。中禅寺湖でいえば山側のエリアがそれにあたります。特にムジナ窪より西側はハルゼミパターンの一大エリアでもあります。<推奨ルアー>蝉が鳴き始める日の出からが時合いで、風も穏やかな日が波紋が出やすく絶好のハルゼミパターン日和です。アクションの参考はこちらをご覧ください。 ハルゼミの水面での動きを見ると、ほとんど移動せず、丸い波紋を出して一点でもがいているのがわかります。その為、色はその時に合わせてホワイト系~ブラック系、ナチュラル系で揃えると良いでしょう。ハルゼミパターンはいきなり派手にバイトが出る事がありますので、心の準備も大切です^^ しかし、一度その派手なバイトを見てしまうと、目に焼き付いてしまい一生離れなくなってしまう事を覚悟しておいてください。中禅寺湖は標高の高い山上湖です。そうなると、必然的に平野部とは季節進行も遅く朝マズメは一番ヒット率も高い最高の時間帯です。あったかインナー、ダウンジャケット、レインウエアの重ね着スタイルが最強です。<コスパ最強のレインウエア><持ってて安心インナーダウン><国内最強クラスのあったかインナー>また、山側は急斜面になっている箇所や、ウェーディングでの立ち込みをする機会も多いです。ウェーディングの際は苔の上を移動することが多いので、フェルトソールの装備がオススメです。<手袋>釣り専用のものを使う事もありますが、この釣りでは扱いづらく、専らこれの中指、人差し指、親指の第一関節あたりを切って使っています。暖かくかじかむことはありません。何よりもコストパフォーマンス最高です!<熊鈴>中禅寺湖ではクマが出ることもありますので、クマ鈴などあると安心です。<ヘッドライト>朝マズメを狙う場合はライトがあると良いですね。防水・充電式が使いやすいです。<ランディングネット>トラウト専門で狙っている方はランディングネットにこだわっている方も多いですが、大型の魚が掛かる為、比較的大型のものがあるとよいでしょう。シーバス用のもので充分です。 本格的に狙う方は専用タックルを使っている事も多いのですが、僕はシーバスタックルを流用しています。参考までにどうぞ。  【名前】Kazhey【出身地】埼玉県【生年月日】1988年2月20日(魚座)超初心者の方向けルアーフィッシング情報サイトMemorial Fishの管理人。(2歳の頃から釣り竿を握り、夢の中でも釣り竿を握る正真正銘の釣りキチ。小さな魚から大きな魚まで、ルアーフィッシングの魅力を初心者の方に最大限分かりやすく伝えます。[YouTube][twitter]©Copyright2020