2018』に出演したDef Techのステージを訪れたヒロさん。ヒロさんが着用しているのは、昨年のJAMMINとのコラボデザインTシャツ。Def TechのMicroさん(左)と今回メッセージをくれたShenさん(中央)と)ヒロは、最も心の大きな人間で、いつも僕が大丈夫か気にかけてくれていました。ヒロは、人として最も想像を絶する状況に置かれています。彼の持つ勇気と強さは稀で、我々のお手本であり、毎日を精一杯生きなくてはと思わせてくれています。When the machines breathe in, listen for the “Alo” and when they exhale for you, listen for the “Ha”. alsとは、回復不能の難病の一つで、特に男性に多いと いわれている病気です。 症状的には、最初は手や足の違和感や嫌悪を感 じて、それが段々悪化してきて、全身の体の筋 肉が低下し動かなくなると … I will be there with you! ネガティブな感情→体が全く動かない状態で人と言えるのだろうか?機械に繋がれて生かされているだけなのか?先のわからない未来に希望はあるのか?本当に治るのか?ポジティブな感情→体は動かなくてもいろんな感情も感覚もあるし、人間として感じている生きている。生かされてるんじゃなく、自分で決めて生きている。 絶対にALSを殺す! 治って自由を手に入れる。両方の感情が共存して、毎日闘っている。これが今のありのままの自分だから、ありのままを世の中に伝えていきたい。 –藤田正裕ALS(エー・エル・エス)、筋萎縮性側索硬化症。発症すると身体のあらゆる箇所の筋肉が萎縮し、徐々に身体が動かなくなって、手足だけでなく、話したり笑ったり、最後には呼吸することすらできなくなってしまう原因不明、治療法未確立の難病です。ALS撲滅のために、今年も6月21日の「世界ALSデー」を含む今週1週間、一般社団法人「END ALS」さんとコラボします。31歳を目前にALSと診断された広告プランナーの藤田正裕(ふじた・まさひろ、通称「ヒロ」)さん(39)。今この瞬間も、闘病を続けています。冒頭でご紹介したのは、この4月末に、ヒロさんがEND ALSのチームメンバーの皆さんに共有したメッセージ。ヒロさんがALSと診断されてから9年。今、ヒロさんはどんなことを思っているのでしょうか。一般社団法人END ALSALS患者たちへの治療法の確立と患者が可能な限り普通の生活が送れることを目指して設立された一般社団法人。日本だけでなく世界中にALSの認知・関心を高めるとともに、厚生労働省や医療研究機関などに対し、迅速な治療法の確立やALS患者の生活向上を働きかけることを目的に2012年9月に設立。INTERVIEW & TEXT BY MEGUMI YAMAMOTOヒロさんの現状について、チームEND ALSの大木さんにお話を聞きました。お父様は、いつもポジティブで、チャーミングでユーモアを忘れない素敵な方でした。ヒロのポジティブさ、ユーモアのセンスはお父様譲りではないかと思います。心からご冥福をお祈りいたします。新代表として、理事の一人として団体を支えてきたヒロのアメリカンスクール時代の友人が就任しました。ALSは身体の自由を徐々に奪っていく病気です。思考はハッキリしているのに、手足を動かすことも、話したり、食べたりすることもできなくなります。眼球を動かす筋肉はALSに侵されにくく、視覚を用いてコミュニケーションができるのですが、ALS患者さんの10%強は目をも奪われてしまう完全閉じ込め状態(Totally Locked-in State, TLS)となってしまうそうです。まだヒロがそうと決まったわけではないのですが、長らく目が厳しい状況が続いています。徐々に眼球運動を使ったコミュニケーションが難しく、現在は、毎日接してくださっているヘルパーさんの力を借りてコミュニケーションを図っています。目が閉じてしまうと、外とのコミュニケーションが遮断されます。その恐怖とヒロは闘っています。(ヒロさんの父・勝正さんと大木さん、ヒロさん。2014年7月29日、ヒロさんの部屋で)(5月23日に開催されたEND ALS主催で開催されたセミナーにて。「長年ALSの研究をしている慶応義塾大学医学部の岡野栄之教授からALSの最新治療について、また都立神経病院の理学療法士である本間武蔵先生から『ALSに負けない!共に生きるを支える』と題して、治療法が見つかるまでどのように患者が、そして周囲が支えていけるのかをお話いただきました」(大木さん)。セミナーにはヒロさんも参加、冒頭でメッセージを紹介した)(2018年12月8日、ヒロさんが勤務するマッキャンのオフィスにて、同僚、元同僚、アメリカンスクールの友人が集まって誕生日を祝った際の1枚)研究が進み、1日でも早く治療法が見つかって欲しい。一人でも多くの方にALSを知ってもらい、研究資金が集まることで、より早い治療法の確立につながると信じてチーム一同活動しています。たくさんの方に関わってほしいと思う反面、それが難しいと感じることもあります。以前であればヒロと会話できて「それは違うよ、こうなんじゃないの」なんてアドバイスをもらいながら一緒に進められたのですが…。一方でいつだったか、10分かけてヒロがヘルパーさん経由で伝えてくれた言葉が「ありがとう」でした。言葉がありませんでした。(5月23日に開催されたEND ALSセミナー後、懇親会に集まったマッキャンの同僚・元同僚の皆さんと)過去2度コラボさせていただいてきた中で、ヒロさんの発信の中で「ありのままの自分」というキーワードを意識したことはありませんでした。今、「ありのままを世の中に伝えていきたい」というヒロさんのメッセージにはどんな思いがあるのでしょうか?でも、もしかすると今、「体は動かなくてもいろんな感情も感覚もあるし、人間として感じている、生きている。生かされてるんじゃなく、自分で決めて生きている」というメッセージに、自由を奪ったALSをそれまでのように「拒絶」するのではなく「受け入れ」、その上で「絶対勝つ」とおっしゃっているのではないかと感じました。このメッセージを改めて見返してみると、身体が動かなくなっても、コミュニケーションをとるのが難しくなっても『僕には感情がある、生きて、まだここにいるよ』というメッセージでもあると感じています。(今年1月26日、アメリカンスクール時代からの友人の皆さんが、ヒロさんのために集まった。大木さん、今回メッセージをいただいたヒロさんの幼馴染のミュージシャンのJESSEさん、熊川さんの姿も)ここからは、ヒロさんが10代を過ごしたアメリカンスクールの同級生の方たちからいただいたメッセージをご紹介します。(2018年6月19日、世界ALSデーを前に開催されたALS啓発音楽フェスイベント『MOVE FES. むっちゃんは最期まで笑顔でいることができました。 むっちゃんはALSになって自分のことを好きになれました。 物心ついた時から大好きだった従姉のむっちゃんがALSと闘う姿を 私は最期まで追い続けることができました。 約10年前まで、痛みというのはals診療から 無視 されてきた。その理由はalsというのは純粋な運動ニューロン病であるという誤解からきており、他の非運動症状もそうであるように、医師が患者に痛みについて尋ねることがなかった。 I’m still alive”.Design by DLOP今年で4年目となるEND ALSx世界ALSデー Still Life プロジェクトデッサン会を今年もGOOD DESIGN丸の内で開催します。今年は3人の患者さんのデッサン会を6月21日(金)、22日に下記のとおり開催いたします。23日(日)には今までのデッサンと今回のデッサンの展示をいたします。ぜひお立ち寄りください。1954年5月10日秋田県由利本荘市で誕生。現在65歳、静岡県富士宮市に夫と二人で暮らしてます。娘3人、孫6人のおばあさんです。2016年7月、ALSと診断され、神経難病とは?を知ることになりました。自身の今後を知ることになり、医療的ケアを取り入れた訪問看護ステーション及びグループホームを立ち上げることを計画中です。残りの人生をどう過ごすのか?が私の課題です。1967年北海道釧路市生まれ。外務省で対米外交や国連外交などに携わる。2001年に米国同時多発テロが起こった時には、アフガニスタン担当部局で毎月200時間を超える残業をしつつ、その後東京で開かれたアフガニスタン復興支援国際会議の企画や実施に関わった。2008年、41歳で赴任先のインドにおいてALSを発症。グルジア紛争の渦中に中央アジア・コーカサス室長を務めたのを最後に、外務省を退職。以来、妻と二人で自宅にて療養生活。2011年に気管切開し24時間人工呼吸器を装着するようになる。2016年4月には視線入力で短編ミステリー小説を書きあげ、東京都北区内田康夫ミステリー文学賞審査員特別賞を受賞。「ALSはいつかきっと治る病気になる」と信じ、患者の立場から治療研究を促進するなどの患者活動に取り組む。1978年岐阜県生まれ。2004年京都大学大学院航空宇宙工学専攻修了。2014年サッカークラブ「FC岐阜」代表取締役社長に就任。2013年末にALSを発症。その後も社長業を続投するも病の進行に伴いやむなく2015年末に社長を退任、2016年に取締役を退任。同年に株式会社まんまる笑店を設立し、代表取締役社長に就任。●6月23日は 絵の展示のみとなりますが、是非こちらもご覧にお越しください。今年で4年目となるEND ALS “Still Life” プロジェクトとは、ALSの特徴である、「動けなくなる」ことを、説明的すぎず、社会にインパクトがある形で、伝えたい。それがプロジェクト「Still Life」です。英語でStillには二つ意味があります。「まだ」という意味、そして「静止した状態」という意味。美術用語で[Still-life]というと、静物を題材にした美術表現に用いられます(Still-life Painting : 静物画 や Still-life Photography 静物写真 など)。そもそもEND ALSのタグラインでもある”I’M STILL ALIVE(オレはまだ生きている)” と病気の特徴である動けなくなる状態 の”Still” をかけて「Still Life」という企画になっています。「ALS患者が絵画のモデルに挑戦」というシニカルなアプローチにより社会へのインパクトを狙い、ALS患者がモデルとなり、ALSの残酷さを世の中に知らしめます。ギャラリーに訪れた人がALS患者を題材に絵を描き、仕上がった絵がギャラリーの壁を埋めてゆきます。それらの絵をEND ALSに寄付して頂き、今後ALSの認知を高めるための広告ビジュアル等として活用させて頂きたいと考えています。「Still Life」がひとつのムーブメントとなり、世界中のALS患者がこの企画で絵を残し、大きな広告となり、世の中が動く事、そして一刻も早くALS撲滅を目指して。SNSでシェアするだけで、協賛企業より10円が今週のチャリティー先団体へ届けられます!<協賛企業について>毎週のチャリティー情報や新作アイテムの入荷や、お得なお知らせなど、最新情報を定期的にお届けしています。