トランスでは、巻き数の大きなコイルに電流を流して生み出した磁力の変化を、近くの小さな巻き数のコイルが影響を受けることによって大きな電圧を発生させ、電圧を上げることができます。 電源回路用に電圧を変換するだけでなく、中間周波信号を取り出す「ift 半径a、長さl、巻き数N1のソレノイドコイルに電流Cを流し、その中心において半径b、巻き数N2の小コイルを設置した。ソレノイドを角速度ωで回転させるとき、小コイルに発生する起電力を … コイルをたくさん巻くと、一本の巻き線を流れる電流は巻いた数だけコイルの周りを回ります。 だから100ターンより1000ターンの方がコイル芯を取り囲む電流は10倍多くなります。 だから磁場は強くなります。 これで解るでしょうか。 また、巻き線の太さや巻き数などでも磁界の強さが変わります。微弱な信号から、送電線に使われるような大きな電気まで扱うことができます。 図3:巻き線による磁界. ・コイルとしたときの耐熱温度はどれぐらいか ・流す電流は、直流か交流か ・直流の場合、最大どれぐらいの電流を流すのか ・交流の場合、周波数はどれぐらいか、表皮効果を考慮するかどうか ・絶縁層がハンダの熱で溶けるかどうか 一般の電源は交流回路ですから、電子回路を動かすためには電流を整えるための平滑回路を通す必要があります。この平滑回路の中にインダクタが使用されるのです。また高周波の交流を通さない性質がノイズの除去にも役立ちます。電源回路に使われるインダクタは主にパワーインダクタやチョークコイルと呼ばれています。巻線インダクタは、最初に解説したような導線をらせん状に巻いた、コイルの形に最も近いインダクタです。中が空洞になっているインダクタもありますが、ミシンで使うボビンのような芯(コア)に導線を巻き付けてあるものもあります。用途やインダクタンス値によって、多彩なサイズや形状があります。インダクタは私たちの暮らしの中のさまざまな場所で使われています。また用途に応じ、変圧器の例のように、コイル、ソレノイド、ラインフィルタなどさまざまな呼び方をされています。下記に代表的な呼び方を紹介します。トランスでは、巻き数の大きなコイルに電流を流して生み出した磁力の変化を、近くの小さな巻き数のコイルが影響を受けることによって大きな電圧を発生させ、電圧を上げることができます。この逆転が起こる周波数を自己共振周波数と呼びます。自己共振周波数に近い周波数の電流が流れる際、インダクタ内のインダクタとしての性質とコンデンサとしての性質が、互いに打ち消し合う現象が発生します。そのためインダクタのインピーダンス(交流回路における抵抗値)が下がり、多くの電流が流れるようになります。この性質を利用し、高周波回路用のインダクタは、特定の周波数を持つ信号を取り出す目的で使用されます。c2003-2020 MATSUSADA PRECISION Inc. ALL RIGHTS RESERVED.インダクタはコイルと同じ構造ですが、インダクタと呼ばれるものは、巻き線が1つ(1巻き)のものがほとんどです。導線のみを巻いたものや、巻いた導線の中にコアがあるものなどがあります。インダクタの作用は巻数や半径の2乗に比例し、長さに反比例します。電柱などに設置されたトランス(変圧器)にもインダクタを利用しています。変圧用ではインダクタとは呼ばず、コイルと呼ぶことの方が多いです。コイルに交流電圧を加えると、中を流れる電流が変化するため磁力が変化し、この磁力によって周りのインダクタが影響を受け電圧が発生する。このような作用を「相互誘導」と呼びます。インダクタは抵抗(R)、コンデンサ(C)と同じ受動部品と呼ばれ、「L」と表示される電子部品です。電流を一定に保つ働きを持ちます。インダクタの能力は「インダクタンス」で表します。単位はヘンリー(H)です。コンデンサはインダクタとは逆で、直流電流を通さずに交流電流を通す性質を持っています。そのため周波数が低いうちはインダクタの性質が勝るのですが、ある一定の周波数を超えるとコンデンサとしての機能がインダクタの機能より勝ってしまい、インダクタとして使用することができなくなってしまうのです。ドーナツ状の強磁性体をコアに用いたコイルをトロイダルコイルと呼びます。棒状のコアを用いたコイルと異なり、巻線内の磁束が外に漏れが少なくなります。そのため安定性・再現性が高く、高周波回路に多く用いられます。主に電源回路に使われるインダクタをチョークコイルと呼ばれています。交流電流を一方方向の電流に整えたり、ノイズを取り除いたりします。電磁石になったインダクタに磁石を近づけたり遠ざけたりすると、インダクタの磁界が変化します。すると、磁界の向きや勢いを保とうするような「変化に逆らう力」を発生させるために電流が流れます。これを「電磁誘導」と言います。高周波回路用のインダクタも、基本的な仕組みや考え方は電源回路用のインダクタと同様です。しかし無線LANなどの通信用に多く使われる高周波回路は数10MHzから数GHzまでの高周波数帯域ですので、このような回路では通常のインダクタは使用できません。そのため一般的なインダクタよりも性能(Q値:Quality factor)の高いインダクタが使用されます。松定プレシジョンの製品は回生機能を備えた高性能双方向電源装置を取り扱っています。一方で、交流電流を流した場合(図③)、電流が0から上昇する時は電流の変化率が最も大きいため電圧は大きくなります。電流の上昇速度が遅くなるに従い電圧は低下し、電流が最大になった時点で電圧はゼロとなります。続いて主なインダクタの分類と特徴を解説していきましょう。いろんな分類方法がありますが、ここではまず、巻線の構造によって分類をしておきます。積層インダクタはフェライトやセラミックと、コイルパターンを交互に積層したものです。コイルパターンは導線を巻くのではなく、フェライトなどの上に導体をスクリーン印刷しています。これを何層も重ねることでコイルのような性質を持たせるのです。一方でその構造から内部にコンデンサ成分を持つことにもなります。前述の通り、インダクタは直流電流を通しやすいですが、交流電流を通しにくい性質があります。また交流電流を通す際にはその波を抑えて、より平滑な電流に変えて流す性質があります。このことから、インダクタは直流電流で動く電子回路の電源回路に使われます。2つのチョークコイルが一体化したような形をしているのがコモンモードフィルタの特徴です。USBやHDMIなどのデジタルインターフェースでノイズを取り除く役割をしています。理想的なインダクタはインダクタンスの機能のみを持つことですが、現実には内部や端子の抵抗があり、コイル同士がコンデンサの電極のような作用を持ってしまう分布容量なども持ってしまいます。なお、回路図のようにインダクタに直流電流を流した際(図②)には、電流の流れ始めに電流を妨げる方向の起電力が発生します。この性質を自己誘導作用と呼びます。しかしその後、直流電流が一定値に達することに伴い磁束の変化がなくなるため、起電力は発生しなくなり、電流の妨げがなくなる性質があります。大きな電流を流さなければならない回路や、高いインダクタンス値が必要な場面に向いています。電源回路用に電圧を変換するだけでなく、中間周波信号を取り出す「IFT」のようにラジオや無線回路に使用されるものや、音声周波信号を変換する「オーディオトランス」などの種類があります。電流が最大値から下がりを始めると、マイナスの電圧が発生し始め、電流が0になった点で電圧は最低となります。ここで電圧と電流の波形を見ると、1/4遅い位相の起電力が発生することになります。まずは簡単にインダクタの原理について説明しましょう。電流が導線の中を流れると、周りには右ネジの方向に磁力が発生します。同じ方向に導線を巻き付けたインダクタに電流を流すと、電線の周囲に生じる磁界が束ねられ、電磁石になります(図①)。逆に、磁力から電流を生み出すことも可能です。インダクタに発生する起電力は、電流の変化率(ΔI /Δt)に比例します。そのため直流電流に比べ、交流電流は通りにくくなります。さらに交流の周波数が一定の値を超えると、起電力によって常に電流が妨げられるようになり、電流は流れなくなります。よって交流電圧の周波数が高いほど流れにくくなります。