サトシ ルギア 小説

第2回「アンケートなんてシャボン玉」 by れりほ (06/07) 第2話「サトシとゴウ ルギアでゴー!」 by まぐてれおん(誰 (12/03) 新ナガレボシカーニバル 第2回 by ポケカビ (11/29) 新ナガレボシカーニバル 第2回 by りさ (11/25) 新ナガレボシカーニバル 第1回 by サンボン (11/21) ポケモンリーグ、シンオウスズラン大会は混乱を極めていた。大会初日、それは素晴らしい快晴で大会の成功を予感させるような希望に満ちた空であった。整ったバトルフィールドに、様々な思惑を浮かべるトレーナー達。審査員や大会実行委員、そしてチャンピオンのシロナはこれこそがポケモンリーグのあるべき姿であり、大会が進むにつれてバトルは苛烈さを極め、観るものを熱狂させる。 そういう意味では、今回の準決勝にはそれに合っているだろう。しかし、それはシロナや実行委員の想像を遥かに超えるものであった。最初の誤算は幻のポケモンダークライだけでジムを制覇し、全てのバトルに勝利しているタクトの存在だった。大会実行委員は使用ポケモンに規定を設けていないため、これを容認。結果として、タクトの無双が始まり、最終的にダークライのみで彼が優勝するかに見えた。そこで2つ目の誤算、マサラタウンのサトシである。彼はカントー地方からオレンジ諸島、ジョウト地方、ホウエン地方と様々な地方を旅し、それぞれの地方のポケモンリーグへと挑戦している。さらにはバトルフロンティアを制覇するなどの快挙も成し遂げており、大会本部やシロナは彼も優勝候補の1人であると考えていた。実際に準々決勝で見せたトバリシティのシンジとのバトルは世界中のトレーナーの心を揺さぶったものであろう。しかし、そんなサトシもタクトという存在に危ぶまれることが予想されていた。だが、ここで彼もまさかの伝説ポケモンを使用したのである。これには世界中のポケモン研究家が目を飛び出させ、片目で見るくらいだった中継を録画しだし、サトシやサトシの手持ちに入っているポケモンを知る者達は彼にコンタクトを取ろうと図ったり、さらにはスズラン島へのチケットを買い求めに走っていた。コトブキシティのコトブキテレビはバトルの勝敗に関係なく、2人にインタビューを決行しようと様々な機材を用意して彼らのバトルが終わるのを今か今かと待っていたのだが。   「ダメです、これも使えません!」  「ウソ!?なんで!?」  激化するバトルで放たれた技の数々は彼らの機材に少なからず影響を与えており、先程ルギアの放ったエアロブラストの極わずかな衝撃波によってレックウザと同じく完全に沈黙した。また、バトルの様子を捉えているカメラもレンズは傷つき、ザザ…と砂嵐が走るほどにダメージを受けていた。新しいカメラに取り替えるためにタクトが次のポケモンを出すまでの間に取り替えていると、彼は空へとモンスターボールを放り投げた。現れたのはこれまた空を飛べるポケモン。しかし、そのデザインはレックウザやルギアと比べて異質であった。赤と青のうねった触手のような腕に胸にある水色の水晶とまるでポケモンというよりは人に近い。宇宙人がいればこんな感じかと実況者は考える。  『え、えーっと、なんでしょうか、あのポケモンは.......えぇ、はいはい。あ、デオキシスというポケモンのようです!これまた見慣れないポケモンです!!』  実況者の困惑は観客も同様で、ルギアやレックウザのようなカッコ良さよりは不気味さ異質さの目立つデオキシスに瞬きを繰り返す。デオキシスの存在を認知しているサトシやタケシ、ロケット団やホウエン地方から見守っているハルカやマサトも自分の知っている個体ではないにしろ、どの個体も破格の強さを持っていたデオキシスが現れたことに少なからず驚きを浮かべていた。  「どうやら君はこのポケモンも知っているんだね」  「あぁ、何度か会ったことがある」  ポケモンレンジャーのヒナタと異変調査を手伝った時やバトルタワーで行われるバトルに出るために訪れたラルースシティ、さらにはシンオウ地方でもある無人島で傷ついている個体とも出会ったことがある。しかし、タクトのデオキシスそのどれとも合致していないように見える。あれだけ闘気に満ち溢れたデオキシスをサトシは知らない。けれども、会ったことがあるという事実だけで十分なタクトは「やはりね」と呟く。  「だったら、こいつの強さも知っているよね!」  瞬間、デオキシスの姿が変わる。  『な、なんだぁ!?』  わけもわからない実況者は素っ頓狂な声を上げ、その間にデオキシスは空気抵抗を限りなく少なくし、細身で身軽となった形態.......スピードフォルムに姿を変えるとルギアに迫る。一瞬、ルギアの前まで突進してきたデオキシスであったが、瞬時に方向を変えルギアの背後に回る。  「デオキシス、でんじほう!」  そして、さらに技を放つ瞬間にまた姿を変える。最初、高速形態と比べ刺々しく攻撃的な印象を受けるアタックフォルムへと変わり、その姿になることによってエネルギーを最大にまで高めたでんじほうがルギアへと着弾する。  「ルギア!!」  避ける間もなく背中にまともにでんじほうを受けたルギアは苦痛に顔を歪める。すぐさま後ろを振り返り、ハイドロポンプを放つがデオキシスは避ける素振りを取らず、またも姿を変える。   『今度は何だァーー!?』  実況者と観客はデオキシスの次なる姿へと注目を集める。刺々しい体は丸く厚みを持った見た目へと変わり、売って較べて地味な印象を受けるもデオキシスはルギアのハイドロポンプを平然と受け止める。その様に観客は大きく湧いた。  『す、すごい!デオキシス、ルギアのハイドロポンプをまるで虫に刺された程度のように!簡単に受け止めました!!』  瞬時に姿を変え、その都度適切な対処を行ってくるデオキシスとタクトのコンビネーションにサトシとルギアの額に汗が浮かぶ。接近や回避はスピードフォルムで、攻撃はアタックフォルムで、防御はディフェンスフォルムでとデオキシスのアイデンティティを存分に発揮する戦いにサトシは笑わずにはいられなかった。  「何がおかしいんだい?」  「だって、こんな強いポケモンと戦えるんだ...」  サトシの思いは同じくポケモントレーナーであるシンジやジュン、シロナにも伝播していた。ポケモントレーナーの真髄はポケモンを育てて戦わせ勝つこと。しかし、ただ勝つだけでは面白くない。強い相手と戦い、競い合い、均衡したバトルにおける接戦でも、大差のあるバトルでの逆転勝利もトレーナーにとっては楽しみの一つだ。そして、全てのフォルムを巧みに使いこなすデオキシスはまさにポケモントレーナーとしての技術が試される相手であり、サトシはその興奮を抑えらず、帽子のつばを前から後ろに向けた。  「燃えないわけにはいかないぜ!ルギア、サイコキネシス!」  サトシの指示通りルギアはサイコキネシスを使うが、デオキシスは姿を変えてルギアの視界から消える。  「ルギア、目で追うな!音を聴くんだ!」  デオキシスの行方を追おうとしたルギアだが、サトシの言葉に彼は耳に意識を集中する。目で追えば、視界を動かした一瞬で死角へとまわったデオキシスからの攻撃がやってくる。ならば、耳をすまし音だけでデオキシスを感じる。それがサトシの出したデオキシスのスピードフォルムへの対策であった。  「そこか!」  目を閉じたままルギアは誰もいない虚空へとハイドロポンプを放つ。傍から見ればルギアのミスにしか見えないが、しかしハイドロポンプの眼前でデオキシスが急ブレーキをかけた。  『す、凄い!ルギア、本当に音だけでデオキシスの移動方向を探し当てていたー!惜しくも当たらずでしたがこれはすごい!!』  ルギアの攻撃はデオキシスに当たらなかったが、それでも動きを止めることに成功する。睨み合ったデオキシスとルギアは共に動かず、主の指示を待つ。そして、タクトが「でんじほうだ!」と叫ぶとデオキシスはまたも高速で動き姿を消す。  『お、おおっと、なんだこれは!で、デオキシスが!ふ、複数!?』  更には超高速で動くことによってかげぶんしんを使わずに自らの分身を生み出す。パッと見では見分けのつかない程にその分身は完成されており、全てのデオキシスがでんじほうのチャージに移行する。  「まさかスピードフォルムのままで打つのか」  「させるか!ルギア、ふきとばせ!」  タケシのつぶやきにまるで答えるように呼んだサトシ。ルギアは大きな羽を動かし、分身したデオキシスへと向ける。スピードフォルムになり身軽になったデオキシスは僅かにふらつくもタクトによって鍛えられており、そう簡単には分身を消すことはしない。四方八方から放たれたでんじほうはルギアへと直撃する。  「ルギア!」  狼煙の中から現れたルギアの身体にはダメージが浮かんでおり、その顔にも疲れが見て取れる。歯噛みするサトシにタクトは余裕そうにデオキシスに指示を飛ばす。  「次で決めろデオキシス!サイコブースト!」  分身を維持したたまま、アタックフォルムへと移行したデオキシスは胸のコアから発したエネルギーを触手のような腕で大きく広げる。明らかにでんじほうを超える破格の攻撃であるが、本体を判別できてないルギアに避ける術も守る術もない。  逆転ムードから一転してまたもピンチに追い込まれたサトシとルギア。果たして彼らの行く末は。シンオウリーグ、波乱の準決勝はまだまだ続く.......   ……To be continued 決心したサトシは、ルギアやピカチュウ達と共に氷の島へ凍った海を渡るが、暴れ回る3匹により、行く手を阻まれる。しかし、このまま見せ場がないまま終わるわけにはいかないと考えたロケット団は、墜落した報道ヘリのローターを救命ボートに付け、彼を助けにやってくる。氷の島の宝を入手して安心したのも束の間、今度は3匹の神が氷の島へ来る。混乱の最中、サトシはルギアの背に乗って氷の島を脱出するが、ジラルダンの捕獲装置がルギアを捕らえる。ルギアはジラルダン宮を破壊するが、力尽き、再び海へ墜落する。 世界が混沌の様相を呈する中、カスミの助けも借り、サトシは3つの宝を本島の祭壇に供える。宝に呼応した祭壇の上でフルーラが笛を吹くと、世界は元の姿を取り戻し、3匹の神も平静を取り戻し、それぞれの島に帰って行った。復活したルギアはサトシの働きに感謝しつつ、自然の要となる深層海流を司る自らの存在が世界にとって幻であり続けることを願い、再び海へ帰ってゆく。 『製作発表当初は2000年7月には北米でも上映。公開週の興行成績は約2000万ドルキャッチコピーは「本作はほとんどのシーンに作品全体としては、豪快なアクションシーンを多用した「分かりやすい」子供の視点から楽しめるものとして作られた。しかし根底には、「他者の共生」「大人たちの行き過ぎた個人主義の功罪」について取り上げた社会的命題の提示部分も存在するという、隠されたメッセージを探求する大人の視点にも対応した「全年齢対象」の映画であった。しかし、時系列は第106話以降であるまた、パンフレットの付録として作中に登場するミュウの「海の神、破滅を救わんと現れん。されど、世界の破滅を防ぐことならず」――コレクターを自称し、飛行宮に暮らす船でオレンジ諸島巡りをしていた6人、そしていつものようについてきたロケット団は船が破損しながらも炎の島へたどり着き、サトシも宝を手に入れる。すると、そこにいるはずのないサンダーが、主のいない島を支配するという名目でやってくる。程なくしてジラルダンも現れ、サンダーを捕らえるが、サトシ達も乗ってきた船ごと飛行宮に幽閉される。フリーザーだけが残されたことで自然のバランスが崩れた世界は氷に包まれ、何かをせずにはいられないポケモン達も次々と本島へ向けて集結し始める。 遂に本島までやってきた3匹の神の前に、遂に海底からルギアが姿を現し、本島への攻撃を防ぐ。ルギアは3匹を鎮めようと抵抗するが、失敗し、海中へ墜落する。何も出来ず静観する彼らに、本島で暮らすヤドキングはこう語る――「優れたる操り人現れ、神々の怒り鎮めん限り…」――既に2つの宝を手に入れたサトシが「優れたる操り人」に適任であろうと言われるが、彼は躊躇する。そこで伝承の続きを思い出したフルーラが祭りの笛を吹くと、ルギアは回復し、サトシに語りかける。海の笛はルギアを回復させるが、3匹を鎮めるならば、3つの宝と笛の音色を調和させなければならない、そして、優れたる操り人に最も近いのが、サトシであるという。 サトシとの再会を喜ぶルギアは以前よりも少し大人びてるようで根は変わらないサトシに微笑みを浮かべる。 サトシもここまで飛んでやって来てくれたルギアへと感謝の意を込めて手を差し出す。 『ルギア爆誕』、『結晶塔の帝王 entei』『キミにきめた!』に登場。 『ルギア爆誕』では、ポケモン達の異常な行動や気候変動を目の当たりにする。世界の危機よりもサトシの身の危険を案じ、無理を言ってオーキド博士の調査に同行した。 by:テレビアニメ|ポケットモンスター 新ポケットモンスター第2話「サトシとゴウ、ルギアでゴー!」のあらすじ・感想まとめです。 放送後の内容の振り返りと、実況スレから視聴者の感想を掲載しています。 新アニポケ第2話「サトシとゴウ、ルギアでゴー!