1985年 日本シリーズ 第5戦


(西)●(広)○勝利打点 【本塁打】 史上初の第8戦は6、7戦の流れで広島で開催。西武・東尾、広島・金石の先発。3回、広島は投手・金石の2ラン本塁打で先制。西武は、6回、先頭の清原の中前安打の後、大田の遊ゴロを処理し2塁に入った後の高橋の悪送球で一塁に生きた走者を置いて、それまで32打数6安打.188と絶不調ながら直前の打席で左前安打を放っていた秋山が、初球を左中間へ2点本塁打し同点とした。「サヨナラホームランを打ったらやってみたかった」という秋山は、サヨナラではなかったが大事なところで出た値千金の一発の喜びをバック宙ホームインで表現した。そして8回、再び清原中前安打、大田の送りバント失敗で走者が入れ替わる6回と似た展開。今度は秋山を三直に抑えた金石だったが、続くブコビッチの打席で大田が意表を突く盗塁を決め二塁に進むと、ブコビッチが前進守備のセンターの頭上を越えるタイムリー二塁打を放ちついに西武が勝ち越し。西武は永射、渡辺とつなぎ、8回からこのシリーズ大活躍の工藤が登板。しかし工藤は8回裏、2四球を出し1死1・2塁とされ、大きなピンチを招いてしまう。流れが再び広島に傾きかけた。自らピンチを招いた工藤は、緊張してカチコチになっており、汗だくで唇は乾いていたと本人は述懐している。そんな顔面蒼白の工藤を励ましにマウンドに集まってきた石毛や辻も半ば冷やかすかのように笑いながら、声をかけていた。このとき、森監督は「打たれても同点やないか」と、笑いながらマウンドで語りかけている。再開後、工藤は山崎を中直に打ち取り、さらに2塁走者の代走※この大会で、広島カープが優勝した場合は、球団の資本の関係で 西武の先発は高橋、阪神はゲイルと、第2戦と同じ顔合わせ。 【本塁打】 (広)金石1号2ラン(3回東尾) (西)東尾、○工藤(1勝1敗)-伊東 【本塁打】 なお、翌年のシリーズからパ・リーグ出場球団の本拠地球場開催試合に限り10月25日 広島 入場者26107人 勝利打点 清原1 西武は松沼兄、広島は金石が先発。2回表、広島は二死から正田が右線二塁打で出塁、西武は続く達川を敬遠し金石と勝負するが、金石が右前適時打を放ち広島が先制。しかし3回以降広島は8回まで松沼兄以下西武の4投手に僅か1安打に抑えられる。西武は8回裏、代打田尾が左前安打で出塁後盗塁、続く石毛の適時打でようやく同点に追いつく。しかし9回表、西武5番手渡辺久が安打、四球、野選で無死満塁、一死の後、山崎隆に押し出しの四球、小早川に犠飛で2点を与え、9回裏は連投の津田が1安打無失点に抑え3連勝で日本一に王手をかけた。西武は後がなくなると同時に、前年から続く日本シリーズ本拠地西武球場での連敗が5に伸びた。 (広)[審判]セ西武は2回、10月19日 広島 入場者26652人 (広)●北別府(1敗)、津田-達川

再び舞台は広島へ。西武は救援で度重なる失敗をしていた渡辺が先発で登板。西武は2回に10月26日 広島 入場者26101人 (西)[審判]パ村田(球)セ福井 パ前川 セ田中(塁)パ3回10月21日 (広)○(西)●勝利打点 達川1 (西)○渡辺(1勝1敗)、S工藤(1勝1敗1S)-伊東、(広)●大野(1勝1敗)、川端、勝利打点 【本塁打】 [審判]セ福井(球)パ藤本 セ久保田 パ村田(塁)セ田中 パ五十嵐(外) (広)長嶋2号ソロ(6回松沼博) 1985年の日本シリーズ(1985ねんのにっぽんシリーズ、1985ねんのにほんシリーズ)は、1985年10月26日から11月2日まで行われたセ・リーグ優勝チームの阪神タイガースと、パ・リーグ優勝チームの西武ライオンズによる第36回プロ野球日本選手権シリーズである。 1985年10月31日(木) 甲子園 (1985日本シリーズ 第5戦) 開始 13時00分 試合時間 3時間14分 入場者 51,430人 (広)●長冨(1勝1敗)、川端、清川、小林-達川 (西)大田1号ソロ(2回大野)、(広)[審判]パ前川(球)セ久保田 パ村田 セ山本文(塁)パ藤本 福井(外) 西武の先発は西武は3回裏に10月29日 舞台を甲子園に移して行われた第3戦の先発は阪神が10月30日 甲子園 入場者51554人(日本シリーズ史上最多入場者数阪神の先発はこの年5勝の伊藤に5回まで2安打に抑えられていた西武は6回表二死、10月31日 甲子園 入場者51430人 先発は阪神が第1戦完封の池田、一方の西武はこの年わずか3勝の小野は立ち上がりから捕まり一死一、二塁からここまで不振だった掛布の3点本塁打で先制を許すと、なおも長崎に四球を与えた所で27球で降板。代わった前日にはわずか3安打に抑えられた打線がこの試合10安打とついに爆発、不振の掛布と岡田が復調してきた阪神が球団初の日本一に王手をかけた。 1回表、阪神は二死からバースが四球、掛布が左前安打、岡田が投手強襲内野安打で満塁とすると長崎が右翼席に満塁本塁打を放ち4点を先制。西武はその裏に石毛が本塁打を放ち1点を返すが、2回表に阪神は真弓のソロ本塁打で突き放す。5回に掛布の右犠飛、7回にはバースが永射から右前適時打を放ちリードを広げた阪神は、9回に掛布が渡辺久から2ラン本塁打を放ち点差を広げた。ゲイルは西武打線を7安打3失点に抑え、最後は阪神はこの年以降セ・リーグで在京球団以外のチームがシーズン完全制覇したのはこの年の阪神が最後。 前日の本塁打で乗っている清原がこの試合でも先制タイムリー。6回には秋山が2点タイムリー二塁打を放ち、3-0とリード。西武の先発10月27日 広島 入場者16828人 (西)秋山2号2ラン(6回金石) 日本シリーズの投手によるサヨナラ安打は、奇しくも今シリーズと同じ3連敗4連勝で決着した1958年の、これも第5戦で稲尾和久が放ったサヨナラ本塁打以来28年ぶり2度目だった。 (西)[審判]セ久保田(球)パ五十嵐 セ福井 パ前川(塁)セ山本文 パ藤本(外)

11月2日 西武 入場者32371人 打撃この年から日本シリーズにもなお、当該シリーズは、10月26日 西武の先発は10月27日 西武 有料入場者数32593人 開幕第1戦は延長14回引き分けとなったが、広島が第2戦から3連勝し日本一に王手をかける。しかし、西武は第5戦に延長12回裏に投手の10月18日 (西)(広)【本塁打】 (西)○松沼博(1勝)、S郭(1敗1S)-伊東 (広)(西)勝利打点 [審判]パ藤本(球)セ山本文 パ五十嵐 セ福井(塁)パ村田 セ田中(外)

[審判]セ田中(球)パ村田 セ山本文 パ五十嵐(塁)セ久保田 パ前川(外) [審判]パ五十嵐(球)セ田中 パ藤本 セ久保田(塁)パ前川 セ山本文(外) (広)●金石(1敗)、清川、津田-達川、勝利打点 【本塁打】 (西)東尾、永射、○渡辺(2勝1敗)、S工藤(1勝1敗2S)-伊東 西武は郭泰源、広島は長冨が先発し、西武は2回裏、先頭打者の西武清原が左前安打で出塁、二死の後辻の適時左前打で先制する。広島は郭に3回までで5三振を喫しパーフェクトに抑えられていたが、4回表に先頭の高橋慶が四球、二死の後4番山本浩に適時打で同点に追いつく。続く5回表、広島は先頭の衣笠が詰まりながら右前安打で出塁、正田の犠打の後達川が右線二塁打で逆転、右翼手ブコビッチの返球が達川に当たり逸れる間に達川は三塁に進塁、続く長冨の左犠飛で達川が生還、さらに高橋慶、山崎隆と連打で郭は降板、代わった市村から小早川が適時打でこの回3点目を挙げる。さらに広島は7回表先頭の達川が右安打、二死の後山崎隆の右越三塁打で追加点を挙げ5-1とするが、その裏西武は石毛の2点本塁打などで5-4と1点差に迫る。しかし8回表、広島は二死の後四球、安打、死球で満塁とし、代打長内の2点適時打で7-4と突き放し、8回裏から登板した抑えの津田が、1四球こそ与えたものの3三振を奪い無安打に抑えて広島が連勝。一方西武は10月22日 西武 入場者32136人 10月23日 西武 入場者32395人 延長12回サヨナラ 勝利打点 工藤1