レインマン あらすじ 感想
知的好奇心の旅へいざなうWebマガジンレインマンの紹介:1988年制作のアメリカ映画。自由奔放な青年と自閉症の兄との出会いと、人間としての変化を描いたヒューマンドラマで、第61回アカデミー賞と第46回ゴールデングローブ賞、第39回ベルリン国際映画祭において作品賞を受賞した。レイモンド・バビット(ダスティン・ホフマン)、チャーリー・バビット(トム・クルーズ)、スザンナ(ヴァレリア・ゴリノ)、Dr.ブルーナー(ジェリー・モレン)、ジョン・ムーニー(ジャック・マードック)、サリー・ディブス(ボニー・ハント)レインマン [DVD]DVD > 外国のドラマ映画①絶縁状態の父が他界し遺産を受け取りに行ったチャーリーは、父の遺産が他者に渡ると知り憤慨。自分に年の離れた兄・レイモンドがいると知る。レイモンドは自閉症で、精神病院にいた。遺産を半分欲しいチャーリーは、レイモンドを連れ出して管財人と交渉しようとする。 『レインマン』結末感想 このラストのアッサリした別れが、切ない。 今の映画であれば、たぶんレイモンドがハッキリ、チャーリーとの同居を望んだのではないかと思います。 この記事では、1988年制作のアメリカ映画「レインマン」のあらすじネタバレと豪華キャストについて紹介します。主演にダスティン・ホフマンとトム・クルーズを迎えた本作は、アカデミー賞とゴールデングローブ賞、ベルリン国際映画祭において、作品賞を受賞しました。自由奔放な青年と重いサヴァン症候群の兄との出会いと兄弟愛、そして人間としての変化を描いたヒューマンドラマです。また、ロードムービーとしての側面も備えています。日本では、2006年に舞台化され、ヒットしました。1988年のアメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスでチャーリー・バビットは、スポーツカーのディーラーをしていました。ある週末、チャーリーは恋人のスザンナと、パーム・スプリングスへ旅行に行く計画を立てます。しかし、パーム・スプリングスへ向かっている途中、絶縁状態だった父サンフォード・バビットの訃報を聞きます。父とそりが合わず、長い間疎遠となっていたチャーリーは、別段さみしいと思うことはありませんでした。ただ遺産相続の件があるために、週末の旅行の行き先を、パーム・スプリングスからオハイオ州のシンシナティへ変更しました。葬儀に出席したチャーリーは、その後父の遺言状を聞いて憮然とします。父がチャーリーに残した遺産は、1949年製の車・ビュイックとバラの木だけでした。この車は、チャーリーが16歳の時に父に反発し、勝手に拝借したという過去がありました。その際父が盗難届を出してしまったため、チャーリーは2日間留置所に入れられてしまったのです。それ以外の父の遺産およそ300万ドル(約3億2000万円)は、匿名の受益者に贈られることになったと知ったチャーリーは、その人物を知ろうとします。信託銀行へ行って調査したチャーリーは、父の管財人ブルナー医師が知っていることを突き止めます。チャーリーは、ブルナー医師のいる病院へ行き、誰が相続したのか聞きますが、ブルナー医師は教えてくれません。諦めて帰ろうとしたチャーリーは、相続した車、ビュイックの運転席に知らない男が座っているのを見て、注意します。その男は、なぜかビュイックのことを知っていました。チャーリーが男のことを聞くと、母はエレノアと答えました。エレノアはチャーリーの母であり、男はレイモンドいう名前で、チャーリーの歳の離れた兄だったのです。兄の存在を知らなかったチャーリーは驚き、ブルナー医師を問い詰めます。レイモンドの存在が知られてしまったことで、観念したブルナー医師は、詳細を明かします。遺産を相続したのは、自閉症のレイモンドでした。「自閉症」という病気が理解できないチャーリーに対し、ブルナー医師は説明します。レイモンドは知能指数はとても高いのですが、意志の疎通に問題がありました。さらに金銭の観念がないと説明されますが、チャーリーには理解ができませんでした。そこでチャーリーは、よくないことを企みます。300万ドルの遺産を相続したレイモンドを連れ出して、人質状態にして、交渉の材料に使おうと考えました。うまくいけば遺産の半分を手にできるかもしれないと思ったチャーリーは、恋人のスザンナにも協力してもらい、こっそりレイモンドを連れ出します。同時にブルナー医師に連絡をし、チャーリーは交渉を開始しました。病院からレイモンドを連れだしたチャーリーは、ホテルにチェックインしました。チャーリーは、レイモンドの儀式的慣習に頭を抱えてしまいます。曜日によって何を食べるか、どのテレビ番組を見るか、何時に消灯するか、それらをレイモンドを頑なに守っていました。チャーリーは、そんなレイモンドにイライラしますが、その態度を見て、スザンナは不満を覚えます。病院の許可を得たおらず、遺産の半分をねらって、兄を連れ出したと知ったスザンナは、レイモンドと同様に自分も利用されると思い、チャーリーも元を去っていきました。チャーリーは、ひとりでレイモンドの世話をすることになります。翌日、近くのダイナーで朝食をとったチャーリーは、レイモンドが落ちた爪楊枝の数を一瞬で数えた能力に驚きます。チャーリーは、ホテルでレイモンドに電話帳を与えると、レイモンドは電話番号のGの欄まで全て覚えており、ウエイトレスの電話番号をすらすらと言いました。その能力の高さに、チャーリーはあっけにとられてしまいます。チャーリーは、ロサンゼルスに飛行機で向かおうとしますが、レイモンドは飛行機事故を挙げて拒否します。仕方なくチャーリーは、高速道路を車で移動することにしました。高速道路を移動していると、前方で交通事故が起きており、渋滞が発生していました。それを知ったレイモンドは、パニックになり車外に出てしまいます。チャーリーは、車外の方が危険だと説明しますが、レイモンドは聞き入れません。レイモンドが納得しないため、チャーリーは高速道路を断念し、一般道を選びます。ロサンゼルスまでの遠い道のりを考えて、チャーリーはげんなりします。さらにレイモンドは、雨が降ると外出しないというルールまでありました。雨が続くと終日、ホテルに閉じこもってしまいます。そんなレイモンドには、高度な計算能力と記憶能力がありました。チャーリーは、ブルナー医師の説明をちゃんと聞いていなかったため、別の精神科医に詳しい症状を聞きに行きます。旅先の精神科医はレイモンドを見て、サヴァン症候群という自閉症だと言いました。精神科医は、自分の電卓を使い、レイモンドにそらで掛け算をさせます。レイモンドは、3桁、4桁の掛け算も瞬時に答えました。しかし金銭感覚は、まるでなくものの値段が分からない、お金のお釣りが分からないということを、チャーリーは理解しました。チャーリーは戸惑うばかりでしたが、レイモンドと接するうちに少しずつ、どう対応すればいいか学習していきます。テレビ裁判という番組を見たがるレイモンドのために、チャーリーは近くの農場に行きます。最初は視聴率調査のためという嘘をつきますが、レイモンドの奇行に不審がられます。チャーリーが正直に白状すると、家の人はテレビを見せてくれました。農家の家族とチャーリーは、テレビ裁判を見ながら、ノートにメモをするレイモンドをあっけに取られて見守ります。新たなホテルにチェックインチャーリーは、レイモンドにいつ精神病院へ入院したのか質問しました。レイモンドは、チャーリーが幼少期のころに、精神病院へ入っていました。そのホテルに滞在中にたまたまチャーリーが口ずさんだ曲を、チャーリーも知っていました。その曲は「バイバイ、レインマン」でした。その夜、チャーリーが浴槽に湯を張ろうとすると、レイモンドが大声をあげて「ダメ!ベビーがやけどを」とパニックに陥ってしまいます。チャーリーは、レイモンドをなだめるとレイモンドが施設に入った経緯を知ります。チャーリーがまだ赤ん坊のころ、レイモンドのせいで、チャーリーがケガをしそうになったため、精神病院へ入院したのでした。それを知ったチャーリーは、自分のせいでレイモンドが精神病院へ送られてしまったと罪の意識を感じていました。その夜、チャーリーは恋人のスザンナに電話をかけ、留守番電話に謝罪のメッセージを残します。翌日、外から何度も電話をかけたチャーリーは、自分の仕事が失敗したことを知ります。期日までに納車ができず、さんざんに買い叩かれたチャーリーは、会社はもうだめだと思います。その時、チャーリーは、レイモンドの能力を使ってよからぬことを考えます。レイモンドとチャーリーは、スーツを仕立てて、ラスベガスのカジノに行きました。カードゲームのコーナーで、チャーリーはレイモンドの能力を利用し、荒稼ぎしました。8万6千ドル勝ちました。カジノでの荒稼ぎがひと段落し、レイモンドが一人で座っていると、アイリスという女性が声をかけてきました。アイリスは、レイモンドを誘惑し、夜10時に店で待ち合わせしょうと言います。レイモンドは、アイリスにきかれるまま「ベガスでカードを数えている」と答えました。チャーリーがラスベガスのホテルを手配して戻ってくると、アイリスとレイモンドの様子を見ました。チャーリーは、レイモンドのためにデートを計画しました。レイモンドは、ダンスを覚えたいと言い、チャーリーにホテルの部屋でダンスを教えてもらいました。チャーリーは、レイモンドにダンスを教えながら、兄とのきずなが深まっていることに、感動していました。嬉しくなったチャーリーは、レイモンドにハグをしようとしますが、レイモンドに悲鳴をあげられてしまい、ショックを受けます。次の日、謝罪のメッセージを聞いたスザンナは、ホテルまでやってきて、チャーリーとレイモンドと合流しました。夜の10時になったので、チャーリーとスザンナ、レイモンドは、アイリスとの待ち合わせの店へ行きます。店でアイリスを待っていると、チャーリーはベガスの警備主任のケルソ氏に呼ばれます。バックヤードに連れていかれたチャーリーは、ケルソ氏から監視カメラを解析したこと、レイモンドが6組のカードをすべて記憶し、合図を送っていたこと、他のカジノにも映像を回したので、もうベガスで荒稼ぎはできないこと、そのまま金を持って立ち去れと言われてしまいます。チャーリーは、それを承諾しました。アイリスがレイモンドの話を聞き、カジノの報告していたようです。レイモンドに付き添ったスザンナは、アイリスが待ち合わせに来ないことを知り、残念に思います。スザンナはレイモンドを思いやり、エレベーターを止め、レイモンドに踊ろうと声を掛けます。踊ったあと、スザンナはキスの方法を教えました。翌日、ベガスのホテルをチェックアウトしたチャーリーたちは、やっとロサンゼルスの家に到着しました。チャーリーは、レイモンドに愛情を感じ、金などよく兄と一緒に暮らしたいと考えるようになっていました。そんな中、レイモンドは、チャーリーが目を離したすきに部屋でトースターを使い、火事を起こしかけてしまいます。火災報知器の音でパニックになったレイモンドをチャーリーはなだめます。そのことが原因で審問会に呼ばれたチャーリーは、25万ドルで手をうてと言われます。チャーリーは、金を拒否し、兄と一緒に暮らしたいと訴えます。6日間の出来事をチャーリーから聞いたマーストン医師は、レイモンドが一般社会で暮らすことは困難だと告げます。チャーリーもそのことにうすうす気づいていました。チャーリーは、レイモンドの利益を考え、引き下がります。レイモンドもそのことを理解してくれました。レイモンドはチャーリーを「メインマン(親友)」と呼んでくれました。医師のいうことを聞き入れたチャーリーは、レイモンドと別れることになりました。シンシナティ行きの列車に乗り込むレイモンドに「2週間後に会いに行く」と告げたチャーリーは「また会おう」と付け足します。一緒に暮らすことができませんが、兄がいることを知ったチャーリーは、もう寂しくことはなく、しっかりと前を向いていました。  とことんまでリアルを追求した作品です。感動だけではない、もっと深い意味が込められているなと思いました。ラストシーンでは見ている人が期待しているようなことは起きません。あくまでレイモンドは、チャーリーのことを自分に危害を加えない相手と認識しただけでした。チャーリーと心を通わせてはいないのです。サヴァン症候群のことに詳しくありませんが、もしかするとこれがリアルな症状なのではないでしょうか。レイモンドが「メインマン(親友)」とチャーリーを呼んだことに、いろいろな意味で震えてしまいました。いい意味で我々の期待を裏切ってくれる傑作です。30日映画チャレンジ— MAD 厄神 (@madyakujin) レインマントムクルーズ主演の指折りの感動作。— 映画のサブちゃん (@eiganosabutyan)   本作でもサヴァン症候群のレイモンドを熱演しアカデミー賞主演男優賞を獲得しました。ダスティン・ホフマンでなければ、レイモンドの独特な表情、動き、感情を表現できなかったと思います。  それまでのトム・クルーズは、恋愛かアクションという印象しかありませんでしたが、本作でこれまでのイメージを覆し、大きな転機となりました。ダスティン・ホフマンの名演技にひるむことなく、きちんと肩を並べた良質な共演でした。  すべてのバランスが良く、最後まで見ている人の心を離さないヒューマンドラマの名作です。興味のある方はぜひ一度ご覧になってみてください。最後まで読んでくださりありがとうございました。映画「2012」(字幕/吹き替え)のフル動画を無料で視聴|Dailymo...映画「17歳の肖像」のあらすじネタバレとラスト結末|考察と豪華キャストも