違和感や疑問、恐怖が生まれても おかしくないですね 。 つまり、 人種差別の原因は人間本能 。 これが僕の仮説です。 次に、この仮説の解決策について考えました。 解決策は理解と教育. 恐怖の分類 第一類『肉体的恐怖』、第二類『精神的恐怖』、第三類『知識的恐怖』の三つに分類します。 すべては第三類『知識的恐怖』に集約され、それぞれが単独で存在しているワケではなく、複雑に絡み合い、相乗効果を発揮しているのですが、それはあとで述べます。 COCOCOLOR EARTH(ココカラアース)は、「社会貢献を仕事に」というコンセプトのもとソーシャルセクターに携わる様々な方にインタビューを行い、記事や動画を通してロールモデルの提示をしているWEBメディアです。 © 2020 このブログでは何度も紹介している本人間が持つ10の本能を知ると、まずは自分の世界の見方が変わってきます。すると、周りの人の動きや、世界の動きがまた違う視点から見えてくる、という話です。ポートランド、シアトル、バンクーバーWAにてポートランド校とレドモンド校(シアトル)はオンラインにて開講中です。受講をご希望する方は、こちらへ → さて、何度も紹介させてもらっているこちらの本、ファクトフルネス。今回のコロナ騒動を違った視点から見る上で、非常に大事な人間の10の本能を紹介してくれています。↑ 是非、手にとって読むことをお勧めいたします。我々にはどんな本能があるのか。10の本能は以下の通り。10の本能、すべてコロナに関連づけて解説していきたいのですが、特に関連が強いと思った★がついた本能5つをご紹介します。1つ目は、目の前の数字が必要以上に大きく見えてしまったり、小さく見えてしまう本能です。コロナの感染者数〇〇人、死者数〇〇人今となっては見慣れた報道です。あたかもその数字が、ものすごく怖い印象を与えます。今日も感染者が増えたのか、と思ってしまうものです。人は目の前の数字を大きく見えたり、小さく見えたりするものです。大きく見えてしまうことを過大視と言います。この過大視を避けるためには、数字を他の数字と比べます。例えば、アメリカでのコロナの死者数は現時点で何人でしょうか。4月7日時点では、12,878人です。これだけを見ると、多いと思うでしょうか。それとも少ないと思うでしょうか。1万人以上が亡くなっているなんて。多くの人が「そんなにアメリカではコロナで亡くなっているの?」となるかもしれません。ただ数字というのは、何かと比較して初めて意味を持つものです。では、一度、他の数字と比べてみましょう。2017年のアメリカ死者数のデータが2017年にアメリカで亡くなった人(疾患や交通事故も含めて)の人数は2,813,503人281万人です。多いですよね。私もビックリしました。内訳亡くなる方は年間で合計281万人。1日あたりにすると7708人亡くなっていることになります。もう一度、コロナの死者数を見てみましょう。この1日429人がコロナで亡くなっていることになります。もちろん、この数字は今後伸びてきますが、ロックダウンで落ち着いてくるはずです。アメリカで亡くなる人は1日およそ7708人。下が1日あたりの内訳です。皆さんはどんな印象を持たれましたか?コロナ死亡人数は多い?それとも少ない?ちなみに、オレゴンでのコロナによる死者数は29人(2020年4月7日時点)とあります。29人!感染者数はなんと1132人!もしかしたら、あれ?大したことないの?と思うかもしれません。実は、私はこれで失敗をしました。つまり、数字が大きく見えてしまうことは意識できていたのですが、自分がコロナの数字を小さく見ていたとは思いもせず。コロナの本当の恐ろしさは、その死亡率ではなく、感染力から引き起こされる医療崩壊だったのです。感染力を図る数値は、R0 (Rnaught)と言います。R1というのは、1人の人が1人を感染させる、という意味です。R2というのは、1人の人が2人を感染させる、という意味です。インフルエンザは1.3。それに比べるとコロナは、このRが2から4と言われています。(参考記事:つまり、コロナは感染力がでかい。1人感染したら、それが最悪4人に広がり。4人が16人に広がり、16人が64人、256人、1024人、とすごい勢いで感染者数が増えます。感染力が強いと、ニューヨークのように局地的に感染者が多くなります。今となっては誰もが知っているクラスターという単語です。すると、感染したエリアの病院はコロナの急患が増えてしまう。結果として、本来、病院で助かる人たちが助からなくなる。これが医療崩壊、というコロナの恐ろしさの正体でした。コロナで亡くなる方ももちろん多いのですが、それ以上に医療崩壊によって助かるべき命が助からなくなってしまう、と言うことが今医療関係者を騒がせているわけです。数字は過大視してもいけないし、過小にみてもいけない、ということが今回の学びでした。数字を見るときは、数字を他の数字と比べてみる。一度立ち止まって、この数字にはどういう意味があるのか、と自問自答してみることが大事なのです。次に焦り本能。これこそ誰もが経験あることではないのでしょうか。いますぐ行動しなければ!今すぐトイレットペーパーを買っておかなくちゃ!今すぐガソリンを入れておかねば!今すぐ国を出なければ!恐怖からくる焦り。でも、焦って行動に移すことが本当にいいことなのでしょうか。初期にトイレットペーパーを買い占めた人たちは、今頃、安心して生活を送っているのでしょうか。もしかしたら、トイレットペーパーを補充できない日々に不安を抱えているのかもしれません。まさか自分がこの状態を招いた一人なのだとは夢にも思わずに。その他の本能と一緒に焦り本能を紹介したいと思います。焦りからくる本能の一つ、パターン化本能。一つのパターンはすべてに当てはまる、という本能です。例えば今回のロックダウン騒動。日本でもいくつかの都市で緊急事態宣言が出されました。これで人の動きが「自粛」の時よりは抑えられ、感染者数は今後ピークに達してから減っていくことが期待されています。ただ「ロックダウン」は本当に「正解」なのでしょうか。え?何言ってるのこの人?と思われてしまうかもしれません。ロックダウンしか医療崩壊を避けるすべはないのでは?と。こちらのnewspicksの記事で取り上げられていた台湾のこの論文の結論としては、コロナ感染者を減らす上で、ソーシャルディスタンスは有効であるが、その他の手段との組み合わせと、タイミングが大事、ということです。中国での話です。感染源であった武漢。今となっては有名になってしまいましたね。武漢でのロックダウン。タイミングによっては、武漢の医療崩壊が起きやすくなるそうです。早期にロックダウンしてしまうと、武漢での死者数は大幅に上昇。またロックダウンを遅らせれば、感染は武漢から外に広まるが、武漢での局地的な医療崩壊を防げるために、中国全体での死者数は大幅に減る、という内容でした。というわけで、ロックダウンを早期にすれば死者数は減る、という単純な話ではありません。アメリカに住む人々が、日本の人々に「一刻も早いロックダウンを!」という投稿をよく見ました。でも、アメリカでのロックダウンの成否はこれからです。感染は押さえ込めても、家庭内暴力が増え(現に、スウェーデンのようにロックダウンは回避しながら、全く違うアプローチでコロナ対策をとっている国もあります。スウェーデンでは、若者の一人暮らしが多いため、老人に行動制限をしてもらい、国自体はなるべく通常通りの運営をしているようです。国が違えば、文化が違い、対応策も変わってくる。一概に早くロックダウンすれば良い、と言えない難しさがあります。一国でのパターンを他国に当てはめることが必ずしも正解ではない、ということを、私たちは頭の中に入れておかなければいけません。次に分断本能です。昨今、SNSを見ても明らかですが、より強い感情を持った投稿が多く見られます。「この人はわかっていない!」「政府は一体何をしているんだ!」この発言の裏には、私はわかっているけれど、この人たちはわかっていない。「政府」は分かっていなくて「私」は分かっている。なんとかして分からせなくては!という強い思いがあります。では、「私」が「この人たち」に向けて投稿する、「この人たち」とは一体誰のことなのでしょうか。「私」たちは一体誰に向けて言っているのか。それは「ロックダウンなんて必要ないぜ、俺は若いしコロナなんてビールで消毒できるから!」とテレビのインタビューを受けている若者に向けてでしょうか。でも、テレビのインタビューに出てくる人も、マスコミに取り上げられる若者も、極端な意見でも言わない限り放送されないわけです。マスコミだって極端な意見を取り上げないと、視聴率が取れません。そんな報道を見ると、「この人たち」はわかっていない!「私」はわかっている。だから私が投稿しなくては!となるわけです。これは私自身も気をつけないといけない事です。政府のマスク2枚報道を見たときに、はい?なんでそこにたどり着いたの?と反射的に思いました。政府ってどこまで民衆とかけ離れているんだ!と。でも、素人の私が頭の中で考えていることを、専門家会議で話し合っていないわけはありません。マスク2枚に関しても、政府の発表をよくみると、理にかなっている政策だ、と納得できます。ここでも、最初は「政府」と「私たち」を分断して、報道を見てしまいました。このコロナの状況をより分かっているのは「私たち」であり、周りや政府は何も分かっていない、となりがちなのです。でも、多くの人は、いろいろな所から情報を入手して、個人個人で判断をしています。大抵が「分かっている」「分かっていない」の二者択一のどちらかではなくて、「分かっていることもあれば分かっていないこともある」という枠に入ります。これは日本政府やアメリカ政府に対してもそうです。専門家集団でさえ、日々コロナに関して新しいことを学んでいます。どうしても世の中を「分かっている人」対「分かっていない人」とラベルを貼りたくなります。炎上しているSNSを見ても、大抵がこの対立です。でも、実際にはみんなが分かっていることもあるし、分かっていないこともある、というところに落ち着きます。分断したくなりますが、きれいに分断できるわけではありません。分断本能、いつの間にかこの本能が顔を出しています。本当に気をつけないといけません。上記に4つの本能を紹介してきましたが、これは大元になります。人は恐怖という本能を持っています。昔は生きていく上で必要な本能でした。暗闇を恐れる。高いところを恐れる。ヘビを恐れる。恐怖とは、生き残る上で必要な本能でした。ただ、現代においては、その恐怖本能は時に、人々を不安にさせ冷静な判断を下せなくなってしまいます。偉そうに人間の本能を紹介している私ですが、私も色々とやらかしてきています。ちょっとコロナとは離れてしまいますが。あれは2008年。巣鴨アドバンススクールがポートランド校をスタートして1年目。まだまだ生徒数が15人程度と少なかった時です。保護者の方々からこんなリクエストをもらいました。「宿題を増やしてください!」こんなリクエストを2人の保護者から続けて言われたものですから、もしかしたら保護者は全員同じことを考えているのかもしれない!(過大視本能)と思ったのです。早く保護者の要望に対応しないと!塾が潰れてしまう!(焦り本能)と焦りました。そして、すぐに全員の宿題を増やしました。(パターン化本能)すると、生徒たちからクレームが入るように。先生も宿題の丸つけに追われ、肝心の授業がおろそかに。ならば、宿題の丸つけは保護者にお願いしよう、と思い丸つけを保護者にお願いしました。我ながら、よく思いついた、と思ったものです。(分断本能)しかし、またクレームが入るように。他の保護者からは、宿題の量を前の量に戻してください、と言われる始末。一部のクレームに本能のまま焦って対応することが必ずしも正解ではない、と学ぶことができた創業当初のエピソードです。これ以来、どんなクレームが入ろうとも、一旦落ち着いて対応するようになりました。というわけで、本で紹介されていた10の本能から5つだけを取り出して、コロナと関連して紹介しました。私はファクトフルネスという本と出会って、本当に良かったと思っています。これを読んでいたのと、いないのとでは、私自身、本能の赴くままにコロナに反応していたことでしょう。本を読んでいても、それでも本能に影響されているのですから。是非、皆さんもこちらの本を手に取って、人間の持つ本能についてより知ってもらえたらと思います。今は亡き本の著者、ハンスロスリングさんに敬意を評して。以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。