「アプリは一攫千金」「同業で、儲かっているらしい会社がある」「経営陣からせっつかれている」——そんな雰囲気のままでアプリを開発しても、投資分すら回収できずに終わってしまう事例が多々あります。アプリが失敗する原因は大きく分けてもいくつか種類がありますが、「そもそも事業計画書の時点で事業として成立していない」という場合もあるように感じています。私は Web 業界で新規事業をいくつか経験してきましたが、アプリ事業はやっぱり難しいと実感することが多かったです。そこで、今回は Web サイトのアプリ化というよりは事業としてのネイティブアプリを想定し、「そもそも今検討しているアプリ事業は、ビジネスとして実現可能なのか」という視点で最初に整理すべきポイントをご紹介します。新規事業を何度も経験されている方であれば当たり前の内容ですし、「いやいや、こういう知識よりも本質的に大事なのは〜」という話で盛り上がることもできると思いますが、まず最初は基本から整理しておきましょう。この記事の概要「まったく新しい価値やライフスタイルを提案すること」や「世の中を帰ること」を目的とした社会実験のようなアプリを開発するスタートアップ企業の場合は、まずアプリを公開して反応を見ることが大切です。ですが、ほとんどの企業・担当者様が考えているアプリは「優良顧客を増やすこと」「売上を伸ばすこと」が目的となるため、アプリを開発、運営していくにあたってもビジネス性が重要になります。アプリに限らず、新規事業を生み出す際にまず考えるべきこと、調査すべきことはという点です。「実際に使ってくれる顧客がいるのか」という点に関しては、事前調査で参考となるデータを取ることもできますが、明確にしきれない部分も多いです。これは余談にはなりますが、アンケート調査というのはとてもマーケ泣かせで、対面でヒアリングしたときやプロトタイプを使ってもらったときなどは特に “相手に余計なことを考えさせている” 状態になってしまいます。その時点で、フラットな状態で初めて触れたユーザーの声ではなくなるとともに、実際には好感を抱いていなくても「面白いですね! リリースされたら使ってみたいと思います!」というようなリップサービスも増えていきます。そして、アプリ事業に限らず自分が普段使っている有名な Web サービスをいくつか考えたとき、リリース前や直後の段階で「このサービスは絶対イケる」と言われていたものはほとんどないのではないでしょうか(むしろ「わざわざこのサービスを使う意味がない」などとバッサリ切り捨てられているほうが多いのでは)。ということで、需要があるかどうかは α 版や β 版公開後のリアルなデータから見るとして、まずは次のように考えていきましょう。まず重要なのは、どれだけの人や金額が動いている市場に向けて公開するアプリなのかということです。会社・事業として目指したい売上規模があると思いますが、目標がそもそも達成できる数字なのかは市場規模に大きく影響されます。アプリの場合ですと、App Store と Google Play を見れば競合となるすべてのアプリの「おおまかなダウンロード数」「ユーザーからの評価」を見ることができます。さらに売上ランキングを見れば、あるジャンルのアプリの中での序列もわかります。参考:そして既にある程度の結果を出している上場企業や成長企業であれば数字を公開していることが多いので、事業計画を考える際には必ずチェックしておきましょう。どちらも必ず正確な数値とはいえませんが、競合のシェア、DL 数、レビューから売上を推定することで、事業計画書を書く際にある程度は具体的な目標を立てられるようになります。そもそも、狙う市場を設定する際にはという二つの選択肢があります。市場規模が大きくなれば当然一攫千金のメリットはありますが、たとえば上位にいる大手三社がそれぞれ 3 割ほどのシェアを握っている場合、短期〜中期的に手にできる売上には限界があります。そしてレッドオーシャンの中でどう成長させていくか・シェアを握ったときにどう守るかという戦略がとても重要になり、少なくない投資も求められます。一方、ある市場の中でもどこかに特化するなど、ブルーオーシャンを見つける、あるいは創り出すという道もあります。競合が少なければ当然、多くない投資で過半数のシェアを取ることも難しくありません。ただ、あまりにもニッチすぎる場合、50〜100% を占めたときでさえ売上規模はそこまで大きくならないかもしれません。さらに、もう一つ大きな選択があります。と、顧客に提供する価値をどちらに寄せるかです。アパレル業界、飲食業界の “ファスト” ブランドでは熾烈な価格競争が続いている一方、ラグジュアリー路線やオーガニック路線で値下げをせずに戦うブランドもあります。アプリに関しても、競合がまったく存在しない勝負などほとんどありません。アプリのゴールを突き詰め、「どこを狙っているのか」「どうやって狙うのか」という二軸で自社の立ち位置を明確化することが大切です。アプリから生み出される売上としてはに分かれます。アプリ内課金といっても幅広く、月額課金などで有料ユーザー登録を促す定額課金モデルと、ゲームのような従量課金モデルがあります。アプリ内の取引・ユーザーのデータの統計を取り、マーケティングデータとして販売する 5 番のみ特殊な形となりますが、基本的なアプリの売上はという計算式になります。アクティブユーザーとは、「アプリをインストールした上で、継続的に起動してくれる」状態にある顧客、すなわちファンになってくれた優良顧客ということです。そして、さらに分解していくと、という風に考えることができます。実際に、一見すると「これで利益が出ているの?」と思うようなユーザー数でも、事業として十分な売上が立っていることもあります。参考:ただし、そもそも訪問数が少なすぎると、コンテンツがいくら優れていても収益額は伸びません。ユーザー数を第一に考えるとまではいかずとも、事業として成立するラインを見極めてまず目標人数を集めることが重要です。当然ながら事業の利益は売上からコストを差し引いたものになるため、毎月かかるコストを想定して事業計画を立てることも大切です。当然かかるのがアプリの開発費です。制作会社に発注する際は外注費用として考えやすいですが、社内のスタッフが稼働する際も同様に見積もりましょう。「自社の社員を使えばタダだから」という考えで毎月の状況を計算するようになると、後に苦労することがあります。そして、まず事業が最低限成立するよう、数万人にアプリをダウンロードしてもらうためには、ある程度の広告費や社内スタッフの人件費がかかります。また、ゲームのようにユーザーが能動的に起動するアプリではない場合、プッシュ通知配信など “リテンション” のための PR 施策も必要になってきます。アプリをダウンロードした人が 10,000 人いても、大半のユーザーがすぐに “休眠” 状態に入ってしまうことは少なくありません。アプリの売上を伸ばすために重要な指標はあくまで “アクティブなユーザー数” ですので、「○ 万人がダウンロードしてくれたから、ひとまず広告はストップしよう」というわけにもいかないのです。Web 広告であればインストール 1 件ごと、起動ボタン 1 回のタップごとに費用が発生する形式で出稿することができるので、月間・年間予算の目安は比較的つけやすいといえます。参考:物品を販売する事業のように在庫・ロスに悩むことはありませんが、Web・アプリの事業でも当然運用中には “維持費” というコストが発生します。特に、星 1 つのレビューを投稿するユーザーへのサポートや不具合対応、iOS・Android のバージョンアップへの対応などはおろそかになりがちです。公開後の運用コストはこちらの記事に詳しくまとめてありますので、ぜひ参考にしてください。参考:アプリを公開し、宣伝をして、ある程度のユーザー数がついたとしても、すぐに売上が立つわけではありません。製品やサービスの価値が認知されるまでは、“様子見” のユーザーが多くを占め、ユーザー数ほど売上が伸びない場合もあります。アプリ事業でもったいない失敗は、「ユーザー数と満足度が伸びているにも関わらず、運用コストをまかないきれずに資金が底をついてしまう」という事態です。ですので、キャッシュフローに余裕がないうちから大規模な企画を通すのではなく、資金調達のツテを増やしたり、成長フェーズを区切って段階的な戦略を立てたりといった工夫も重要です。また、iPhone/Android アプリの話というよりは新規事業の話になりましたが、アプリビジネスを成功させるためには地に足をつけた戦略設計が重要です。Web よりは運用コストがかさむ分、「新規ユーザーが増えてないから、広告を見直さないと」「AU 率がどんどん下がってるほうが問題だから、訪問頻度と滞在時間を伸ばしましょう」「いや、そもそもユーザーがいても CV してないから課金率を…」と、あちこちから “火の手” があがることもあります。当然、事業計画書通りにいくことはまずないと思うのですが、マネージャにとって重要なことは “どんな状況でも、まず基本的な部分を淡々と詰めていく” ことではないかなと思います。BackApp では、アプリ開発だけではなく事業企画の段階からパートナーとして相談に乗らせていただくことも可能ですので、不安な点などがございましたらぜひお気軽にお問い合わせください。BackApp では土日のみの副業・複業から社員、パートナー提携など、幅広い形態で開発体制を強化しています。ツールをフルに活用したフルリモートワークを実現しており、中には海外を旅しながら開発をしているメンバーも。コミットの履歴が残るエンジニアだからこそ、煩わしい「管理」から解放されます。iOS/Android どちらも採用強化中ですので、ご興味のある方はご一読ください。「企画から開発までトータルで外注したい」「事業側は自社でやりたいので、開発のみ委託したい」など、御社の状況に応じてアプリの企画・開発を承ります。当社の開発事例や業界の傾向・最新事例なども含めてお話しますので、お困りのことがあればぜひ一度ご相談ください。
iPhoneに標準搭載されている「メモ」アプリ。直感的な操作でお手軽にメモ帳を作成できる便利なアプリだが、アップデートごとに便利な新機能が追加されている。今回は、ビジネスにも使えるメモの活用 … 売上200%を達成した最強のノウハウを一挙に公開中!目次優れたアプリを開発するには、アプリを開発する際は、何といってもアプリが目指すべきゴールは、ユーザーが目的を達成できるようにすることであり、これが実現できないアプリはなかなかユーザーからの支持を集めることはできないでしょう。アプリ開発する際に意識しておかなければならないのは、ユーザーの満足度を意識することはもちろん大切ですが、アプリ開発で企業に利益をもたらしたいのであれば、ユーザーにアプリを利用してもらうことで得られる企業側のメリットが何なのかを考えなければなりません。「お店の認知度の向上」「ユーザーの意見の吸い上げ」など、ユーザーゴールと同様、ビジネスゴールの設定はアプリ開発に欠かせない要素となっています。アプリ開発の先にある企業の目的は何なのかをしっかり意識しておきましょう。アプリの機能は評価にダイレクトに結びつきます。操作が難しかったり、利便性にかけていたりすると人々に利用してもらうことはできないでしょう。優れたアプリは優れたアプリを開発するには、類似のアプリを参考にすることも有効です。世の中で多くの支持を集めているアプリを参考にすれば、何かしら重要なヒントが得られるかもしれません。企画書の作成はアプリの能力を決定づける重要な工程です。ここでは、企画書を作る際に押さえておくべき7つのポイントについて解説していきます。アプリには大きく分けて、Webブラウザで使用する「Webアプリ」と、スマートフォンなどにダウンロードして使用する「ネイティブアプリ」があります。それぞれの特徴があり、どのようなアプリを開発するかで向き不向きが分かれます。どちらの形式を選ぶかによって開発のコストや開発期間が変わるので、総合的に考え開発を始める前に決めておくことを心掛けましょう。Webアプリの場合はどの端末でも利用できますが、スマホアプリ(ネイティブアプリ)を作る場合は、OSには、iPhoneやiPadで使われているiOSや、Androidがありますが、多くの人に利用してもらう場合はそれぞれのOSに合わせて開発しなければなりません。しかし、コストや期間の条件によっては全てのOSに対応させることが難しいこともあるでしょう。そこまで多くの時間やお金を費やすことができないのであれば、アプリを開発する際は、どこの企業もすべての機能を完成させてからリリースしたいと考えがちです。しかし、IT業界の発展は目まぐるしく、企画段階でいくつかの案が浮かんできた場合、すぐに実装を試みるのではなく、多くの人に利用を促すのであれば、アプリの容量にも気を配っておきましょう。ネイティブアプリはスマートフォンにダウンロードする必要がありますが、ターゲットユーザーの使用機種によっては、端末の容量は限られているため、場合によってはダウンロードしてもらえないことがあるかもしれません。中にはダウンロードするために他のアプリを消して容量を空ける人もいるかもしれませんが、ユーザー目線に立って考えてみるとわざわざ容量を確保しなければならないのは煩わしいといって間違いないでしょう。ユーザー視点で考えなければならないのは言わずもがなですが、ビジネスで生き残るためには「どのような方法でどれくらいの収益を上げるのか」、あるいは「なぜユーザーはこのサービスにお金を払うのか」といった課題をどうやってクリアしていくのか企画段階でしっかりと考えておくようにしましょう。世の中の関心はものすごいはやさで移り変わっていきます。アプリ開発会社のCertatimの分析によると、多くのユーザーは飽きやすく、今あるアプリの75%は非アクティブでダウンロードすらされないという事実が浮き彫りになっています。長期的に愛されるアプリを開発するには、たくさんの人に愛されるアプリは、必ずしも機能性が高く使いやすいということだけで人気を集めているわけではありません。利用され続ける要因はさまざまありますが、その中でも特に重要な要素として挙げられるのが、開発を専門の業者に依頼する場合は、開発者がデザイン性やユーザビリティを高めることに意欲的であるかどうかという点にも着目し、発注先を決めることが大切です。便利な仕組みを生み出していくには、いろいろなアイディアを生かしながら開発を進めて必要がありますが、アプリ開発にはアプリにはさまざまなジャンルがありますが、場合によってはゲームアプリなどでは課金機能が搭載されたものをよく見かけますが、そのようなアプリを開発する際は「また、ユーザー間のコミュニケーションが取れるアプリでは参照:参照:アプリを開発する前に、ある程度、開発が進んでから自社のコンプライアンスに反していることが発覚すれば、仕様を変更せざるを得なかったり、開発を中止しなければならなかったりと、かなり面倒なことになるでしょう。そのようなことが起きれば、それまで費やした時間やお金が全て水の泡になってしまいます。事業成績に大きな影響を及ぼすことにもなるので、会社の方針がどのようになっているのかを事前に確認しておくことを心掛けましょう。アプリを美しくデザインするとなると、画像や動画を上手に活用しなければなりません。しかし、画像や動画を入れ込む場合はまた、アプリにはさまざまな発想が盛り込まれていますが、たくさんのアプリがあふれている以上、他の人の発想が似てしまうこともあるでしょう。特に、人気のアプリを参考に開発を進めていたりすると、無意識に誰かのアイディアが刷り込まれていることがたくさんあります。その中には【よく読まれている記事】アプリの開発は企画段階から制作会社にすべて任せることもできますが、しかし、良い企画を考えるのは簡単ではなく、アプリ開発の経験がなければそれなりに苦労することが予想されます。当サイトでは集客に役立つアプリに関する無料資料を用意していますので、この機会に参考にしてみてはいかがでしょうか。 売上200%を達成した最強のノウハウを一挙に公開中! プッシュ通知・サブスク・スマホ決済・スタンプカードや回数券など売上アップの必須機能がまるごと入っているのに低価格なスマホアプリ作成サービスはGMOおみせアプリ!! プッシュ通知・サブスク・スマホ決済・スタンプカードや回数券など売上アップの必須機能がまるごと入っているのに低価格なスマホアプリ作成サービスはGMOおみせアプリ!!この記事が気に入ったら最新情報が届きます。お役立ち資料はこちら店舗集客に欠かせないノウハウを無料で店舗集客に関する ライター兼エディターを担当。 普段はプランナーとしてクライアント様を訪問しウェブサイトの運用支援を行っています。食と音楽を愛する仙台市民。子育て世代の集客アップを目的としたアプリを開発・作成する場合は、まず人気のアプリを知っておくことが重要です。ここでは、子育て世代の利用者が多いアプリについて紹介します。 ≪この記事はこんな方にオススメです≫ 子育て支援アプリの需要や機能について知りたい方。 アプリ導入によって集客アップを目指したい方 。 アプリ導入方法…(企業アプリの導入にはさまざまなメリットがあります。そのため、企業戦略のひとつとしてアプリを導入する企業が増えています。今回は企業アプリ導入のメリットやデメリット、成功事例について紹介いたします。 ≪この記事はこんな方にオススメです≫ 企業アプリの導入を検討している方。 企業アプリを導入することに、どのようなメリットがあ…(顧客の囲い込みは、マーケティングにおける重要な戦略の1つです。店舗経営で集客を強化したい場合は、囲い込みの考え方を十分理解することが欠かせません。また、囲い込みのメリットの把握も必要です。そこで、店舗の集客に役立つ囲い込みの基本的な考え方や戦略、施策事例、さらには店舗で活用できる便利なツールなどについて紹介します。 ≪…(前の記事子育て支援アプリで集客アップを目指す!ユーザーが求める3つの機能次の記事企業アプリを導入するメリットやデメリット・成功事例を紹介!カテゴリーキーワード新着情報を受け取る店舗集客に関するお役立ち資料無料ダウンロード店舗集客に欠かせないノウハウを無料で店舗集客に関するおみせ集客のヒント満載© 2017 GMO DIGITAL Lab