レースを予想する上では出走馬の力関係を把握することも大切ですが、力関係で上位の馬でもレースの流れによっては力を発揮できない場合もあります。そこでこちらでは競馬に関する複数の要素を分けて考えたいと思いますが、ここではレースの展開や流れに注目します。ただこちらでは競馬の必勝法をお伝えしているわけではありませんので、あらかじめご了承ください。目次(複数ページに分かれた記事もあります)競走馬を見る時には力関係や馬の調子を見ることになりますが、強い馬でも展開が味方しなかったり流れが向かない場合には、レースで負けてしまうこともありますし、力関係で少し劣ると思われた馬でも、展開や流れが味方すれば好勝負することもあります。ですのでレースでの展開や流れをしっかりと予想することも予想の大きな一つの要素と言えます。ただ展開や流れを予想することは非常に難しく、その読みにしたがって馬券を買ったのに、その読みが違ってしまうと最初から「これはムリかも・・・」となってしまうこともあります。またそのレースの流れの中で、どの馬がどの位置取りをするのかはジョッキーの胸一つという面や陣営の作戦もありますし、ゲートが開いた瞬間の馬の出の良し悪しで決まることも多いですので、事前の予想とは違う位置取りになることもあり、それも競馬の結果を左右することになります。全体の展開や流れを考えてそれが予想通りになったとしても、個々の馬の位置取りの予想までは難しいと言えます。またレースの流れを予想する上で、まず注目したいところはレースが行われるコースレイアウトで、スタートしてから最初のコーナーまでの距離。これがレースの流れに影響してきます。この距離が短い場合には最初のコーナーに入るまでに逃げ・先行のポジション争いが起こりやすく、そのためにレースの流れが速くなりやすいと言えます。反対にこの距離が長い場合には、逃げ・先行のポジション争いは起こりにくく、そのためレースの流れはゆったりしたペースになりやすくなります。ただこの点はレースの出走頭数や逃げ・先行各馬の陣営の思惑やジョッキーの判断などが関係してくることになりますので、スタートから最初のコーナーまでの距離が短いからといっても、単純にレースの流れが速くなるとは言えない面があります。またレース全体が速い流れになれば、基本的に差し・追い込み馬に有利になりますし、スローな流れになれば、基本的に逃げ・先行馬に有利になります。また平均的な流れもあり、その場合には先行、差しの有利不利はあまり影響しなくなります。ただ例外的に速い流れになっても、馬場状態などで前が止まりにくいこともありますし、逆にスローの流れでは後で書きますが馬群が固まりますので、瞬発力のある馬であれば差し届くケースもあり得ます。 また速い流れになれば、馬群は縦長の展開に、スローな流れになれば、馬群は団子状態の展開に、それぞれ変化していき、そのペースによって馬群の状態はそれこそ千差万別ですが、それは枠順の有利不利とも関係してくると考えられます。また競馬の流れの読み方としては、基本的には逃げ馬がいるかいないか、複数の逃げ馬がいるか、それによって変わってくることになります。そのレースでどうしても逃げたいという馬がいなければ、誰も先頭に行こうとしないので、レースはスローに流れることが多くなりやすいと考えられますし、(もちろん例外もありますが)ハッキリと決まった逃げ馬がいれば、その逃げ馬のペースによってレースが流れることになります。稀代(きだい)の逃げ馬、サイレンススズカは大逃げがその持ち味で、武豊ジョッキーをして「逃げて差す」と言わしめたほどの名馬で、こうした馬がいれば1頭の逃げ馬でも速い流れになりますが、普通は逃げ馬でも力を温存してレースを走らせたいですので、逃げ馬が1頭の場合には平均的なペースまたはスローな流れになることが多いと考えられます。逃げ馬が2頭、またはそれ以上いる場合には、流れが速くなると予想することもできますが、逃げ馬に乗っているジョッキーやその馬の陣営も勝ちたいですので、逃げ馬同士で競り合ってハイペースになれば自分の馬にとっても不利になりますので、逃げ馬同士が競り合うか競り合わないか、それは各陣営の駆け引きもありますし、それによって流れも変化してくることになりますが、各陣営やジョッキーの思惑は事前の予想が難しい点でもあります。 また逃げ馬の性質としては、気性的な面から逃げないと力を発揮できない馬もいますし、戦略として逃げという戦法を選んでいるというだけの馬もいます。キタサンブラックは戦法として逃げていた馬で、菊花賞を差して勝っただけに逃げる必要のない馬と言えます。同じように気性面から逃げているのではなく、戦略として逃げているだけの馬なら無理に逃げる必要はありませんので、他の逃げ馬に競りかける必要もなくハイペースになることは多くはないと考えられます。次に先行馬によるレースの流れの変化を見ていきたいと思います。良かったらこちらを このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。 展開の読み方 本日は、展開予想について、当研究所の見解を書いてみたいと思います。 競馬では、強い馬が勝つと思われがちですが、実はそうではありません。 能力通りに着順が決まるケースは、非常に稀であり、ほとんどのレースで … 競馬 展開や流れの読み方は?コースや逃げ・先行馬と流れの関係. 競馬の展開の読み方についての考察を続けます。 上述した通り、競馬の展開を読むためには、いくつかのポイントがあると思う。 ・逃げ馬の数 ・1番人気馬の脚質 ・有力馬の脚質バランス ・全馬の脚質バランス ・馬場状態 ・騎手の性格 はい。 (出典「photoAC」)競走馬を見る時には力関係や馬の調子を見ることになりますが、強い馬でも展開が味方しなかったり流れが向かない場合には、レースで負けてしまうこともありますし、力関係で少し劣ると思われた馬でも、展開や流れが味方すれば好勝負することもあります。ですのでレースでの展開や流れをしっかりと予想することも予想の大きな一つの要素と言えます。ただ展開や流れを予想することは非常に難しく、その読みにしたがって馬券を買ったのに、その読みが違ってしまうと最 … 目次(複数ページに分かれた記事もあります)またレースの流れとしては、以前に福永祐一ジョッキーが「2番手の馬が流れを作る」といった内容の発言をしていた記憶があります。どういう意味かと言えば、逃げ馬を気持ち良く逃げさせていたら逃げ馬は楽になりますので、逃げ馬に勝たれてしまいます。そうさせないために2番手の馬が逃げ馬をつつくことがあり、逃げ馬にとって楽な展開にさせないようにするので、それによって流れが変わるという意味だと私は理解しています。(追記:その他にも瞬発力勝負に分が悪い馬の場合、レースがある程度流れていわゆる「上がりのかかる競馬」になった方が良い場合もあり、そのために逃げ馬をつつくケースもあります。)といっても2番手の馬も先行していますので、変につつきすぎて速すぎるペースにすることはあまりないと思いますが、隊列が決まるまでの間の序盤の駆け引きとして2番手の馬が逃げ馬に競りかけることで、早い段階からそれなりに流れるペースを作ろうとすることもあると考えられます。 その他にも先行勢が多く揃っている場合には、各馬がその中でも出来るだけ前目のポジションを取ろうと先行争いが激しくなり、それが結果として逃げ馬をつつくことになり、序盤のそうした駆け引きから、さらにペースが上がりハイペースになることもあると考えられます。またレースは途中でも流れが変わることもあり、後ろからまくっていく馬がいることで道中のペースが上がることもありますが、レースの流れをそこまで細かく予想することは難しいですので、大まかにレースの流れが速いか遅いかを予想することで充分だと思います。またそのレースで走る馬の頭数によっても、レースの流れが変わってくる部分はあるように思います。単純に考えればということにはなりますが、少頭数ならスローに、多頭数なら少し速めの流れになりやすいとは思います。 その他にも馬場状態に流れに関係する場合があり、雨が降って重馬場になった場合には前残りになりやすい傾向がありますが、そのためか重馬場で速いペースになるケースも見受けられます。どの騎手も勝ちに行く競馬をしますし、馬場状態を見極めてレースをしていると思いますが、前残りになりやすい馬場を見越して勝負を仕掛けることがある、ということなのかもしれません。またレースの流れを予想したら、後はそれぞれの馬がどのポジションで競馬をするかを予想することになります。通常であればその馬の脚質、例えば先行、追い込みなど、その馬の形となっているレース運びがありますので、そうした部分から予想することになります。また前のレースで今回のレースより短い距離を走っていたか、長い距離を走っていたか。その点も馬の位置取りに関係してくる部分もあると思います。基本的には、短い距離では速いペースに、長い距離では遅いペースになりますので、例えば前のレースで今回よりも短い距離を走っていれば、速いペースのレースを経験したことで馬は前につけやすくなると考えられますし、その反対に前のレースで今回よりも長い距離を走っていればスローな流れを経験したことで、今回のレースでは前につけにくくなると考えることはできます。 ただこれは馬の背に乗るジョッキーの胸一つという部分もあれば、陣営が作戦を立てていることもありますし、それでも馬のゲートの出によって変わってくることもあり、厳密に捉えることは難しいと思います。私は本命馬で迷った時に大まかにそのポジショニングを考えて、この流れだと予想するなら、こちらの方が有利かな?と考えて本命馬を選ぶことはあります。また相手を選ぶ時には流れが速くなるのか遅くなるのか、それが予想と違うことがありますので幅広く選ぶようにはしています。ただそれだけに買う点数は多くなってしまいがちです。 また馬の気性を考えて掛かりやすい馬の場合には、スローになればレース中に掛かってしまい不利になると考えられます。私の場合は競馬新聞のコメント欄などを参考にしながら、馬の気性の情報を確認しています。ただそれは馬の枠順とも関係してきて内枠であれば前に壁が作れますし、当日の馬の気分次第ではピタリと折り合うこともあると思いますので、この辺りは運に任せるしかないようにも思います。またレースの流れはレース前の予想以外にも、レース結果を見る際にも役立ちます。ある馬がレースで勝ったとしても、レースの流れが不向きな中で強い競馬をして勝ったのか?それとも流れが味方して勝てたのか?また負けたとしても流れが不向きな中で好勝負したのか?流れが向いていたのに負けてしまったのか?もちろん勝ち負けの要因には枠順や状態なども関係してきますが、レース結果を振り返る際にその馬のレースぶりは強い内容だったのか?それともそうでなかったのか?この点についてはレースの流れについても考慮する必要があると思います。レースの流れが決まる要因としては、以下の点が挙げられます。・コースレイアウト・逃げ馬がいるのか、いないか。・逃げたいと思う馬は複数いるのか。・また先行したいと思う馬は、どのくらいの割合いるのか。・多頭数なのか少頭数なのか。・馬場状態これらの点からレースの流れが決まる面があると考えられます。またこの他に競馬の要素ごとに分けて競馬予想の一覧はこちらになります。→ディープインパクトやオルフェーブルのような歴史に残るような名馬の場合、あまり展開や流れに関係なく勝つことも多くあります。名馬と言われる馬は長く良い脚が使えますので、たとえハイペースになっても最後に他の馬より脚を使うことができますし、スローな流れにも対応できる気性や瞬発力も備えています。(オルフェーブルは阪神大賞典で逸走するなどヤンチャな面を見せていましたし、難しい馬を騎手が上手くコントロールしているケースもあると思いますが。)そうした展開や流れに左右されずに力を発揮してしまう馬こそが名馬なのかもしれませんし、そうした名馬の場合にはあまりレースの流れなどを考える必要はないかもしれませんが、ただ流れ不問という強い名馬は少ないですので、通常はレースの流れを予想することも必要になってくると思いますので、流れを予想することは難しいものがありますが、こちらの記事を参考にしていただいてレースの流れを予想していただければと思います。良かったらこちらを 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