目次がんステージ1は症状があまり進行していない状態です。そんなステージ1のがんでは、どんな治療が行われるか知っていますか?そもそも、どういった基準でステージ1と分類されるのでしょうか?ステージ1のがんといえども、症状が進行する可能性もあれば、再発・転移する可能性もあります。そのため、しっかりとステージ1の理解をしておくことは大切です。今回はがんステージ1の症状、がん種類別の治療法、ステージ1の余命と生存率、そしてステージ1と診断された芸能人の実例まで紹介します。がんは症状の進行具合でステージ1から4に分けられます。ステージ1は最も症状が進んでいない状態です。がんのステージは、がんの大きさはもちろん、リンパ節の転移、他の臓器への遠隔転移の有無で決められます。ステージ1のがんは、がんも小さく、他の臓器への転移はありません。種類によってはリンパ節の転移が見られますが、多くのがんではリンパ節の転移は見られません。下の表に、がんの種類別ステージ1の症状をまとめました。【リンパ節転移とは?】がん治療のための情報を集めていると、「リンパ節転移」という単語をよく見かけます。そもそも、リンパ節転移とはなんなのでしょうか?体内にはリンパ管と呼ばれるリンパ液を通す管があります。リンパ管のところどころにはリンパ節と呼ばれるものが配置され、リンパ節はリンパ液に含まれるいらない老廃物をろ過するフィルターのような働きがあるのです。そんなリンパ節はがん細胞が血液に侵入するのを防ぐという重大な役割を持っています。リンパ節転移とは、リンパ節で防ぐことができなかったがん細胞がリンパ液の流れに乗って広がる状態のことを言います。がんは甲状腺内にとどまっているステージ1のがんの場合、大がかりな手術ではなく内視鏡手術が行われる場合もあります。内視鏡手術は切開する必要がないので、術後の負担も軽く、通院期間も短いです。しかし、その後の検診などで転移・再発の可能性が見られれば追加手術が行われます。そのため、一般的にステージ1では手術でがんを摘出すると考えておくといいでしょう。ここからは、各がんステージ1における治療法を紹介します。早期発見することができたステージ1の甲状腺がんは、甲状腺を温存するためにも手術を行うのが一般的です。甲状腺がんの種類にもよりますが、甲状腺を全部除去する可能性は低いです。またがんができている位置によっては、声を出したり、息を出したりする際に機能する反回神経を取り除くこともあります。がんがまだ小さいステージ1では、手術だけで腫瘍を取り除くことができる可能性がかなり高いです。生存率を上げるために術後に放射線治療が行われるかもしれません。ステージ3以降の肺がんでは、がんを小さくする目的で手術前にも放射線治療が行われます。しかし、ステージ1では手術前の放射線治療も行われることはほとんどありません。初期段階の肺がんでは、治療もスムーズに進むでしょう。ステージ1の乳がんでは、乳房部分手術または切断手術が行われます。乳がんができている位置や乳房の大きさにもよりますが、がんが広範囲に広まっていないステージ1では乳房を残す乳房部分切断手術が行われるのが一般的。しこりが大きい場合には、手術前に薬物療法によって小さくします。がんが予想よりも広がっている場合には、追加手術が行われたり、乳房切断手術に変更されたりもします。ステージ1の食事がんでは手術が一般的です。しかし、がんの症状がそれほど進行していないかなり初期の場合は、手術の代わりに内視鏡治療を行われる可能性があります。内視鏡治療とは、内視鏡を使用して、内側からがんを切除する治療法です。手術とは違い、食道を切除しません。そのため、翌日から食事を摂取することもできれば、入院期間も短くすみます。しかし、術後リンパ節転移の可能性が高いと判断されると追加で手術や放射線治療・薬物療法が行われます。症状の進行具合によって、ステージ1の胃がんでは手術の代わりに内視鏡治療が行われます。内視鏡治療を行える目安は、がんが胃の粘膜下層まで達しているかどうか、そしてリンパ節に転移している可能性が低いとき。内視鏡治療では、胃を切除することがないので比較的早く退院することができます。しかし、内視鏡治療後に行われる検査結果によっては、追加で手術が行われます。症状が進行していない早期の大腸がんでは、手術ではなく内視鏡治療が行われる可能性があります。大腸の粘膜には痛みを感じる神経がないので、内視鏡治療は無痛です。内視鏡治療にもさまざまな種類がありますが、術後はがんの取り残しの有無、転移・再発の可能性がないかどうか徹底的に確認されます。検査結果によっては、追加で手術が必要となりますステージ1の中でも特に初期症状のがんの場合には、待機療法がすすめられます。これは治療を行わなくても余命に影響が出ないと判断された場合に限って、PSA値を測定してがんを監視するだけの療法です。しかし、待機療法の結果、がんが進行して治療が必要だと判断された場合には、手術や放射線治療が開始されます。早期子宮頸がんは手術でがんを切除するのが一般的です。手術の種類はさまざまありますが、大切なのは妊娠をしたいのかどうかなど将来のことを見据えて担当医としっかり話し合うことです。また術後には不快な症状が出る可能性があります。デリケートな問題なので、看護師や先輩患者などに相談するといいですね。がんは早期発見することで、余命と生存率を大きく上げることができます。そのことを証明するためにも。これからはステージ1での5年実測生存率と10年実測生存率を紹介します。実測生存率とは、がんと診断されてから特定の期間生きている人々の割合を示したものです。参考:がん=死というイメージを持っていた方は多いと思います。そんな方は、イメージが大きく覆ったのではないでしょうか?がんは早期発見が非常に重要です。ステージ1で肺がんを発見することができた場合の5年生存率は79.4%、一方ステージ4で発見すると5年生存率は13.7%にまで落ちてしまいます。他の記事でステージ2~3の生存率も紹介しているので、ぜひ比較してください。多くのがんは自覚症状がないまま、静かに進行していきます。そして、がんが発覚していた時にはステージ3、ステージ4まで進行していたでは後悔しきれませんよね。そうならないためにも、少し手間かもしれませんが、毎年もしくは2年に1回は定期検診を受けてください。少しの手間があなたの命を救います。ステージ1のがんを発見できると、不幸中の幸いと言えるでしょう。先にも見てきたようにステージ1だと生存率は非常に高く、大がかりな手術を行う必要もなくなるからです。芸能界にも幸いがんの早期発見ができた方はいます。近年だと、お笑い芸人雨上がり決死隊の宮迫博之さんが胃がんと診断され大きな話題になりました。宮迫博之さんは、胃がんの中でもⅠAとかなり早い段階でがんを発見することができました。宮迫さんは手術で胃の3分の1を切除しました。手術後はすぐに仕事に復帰するなど、順調な回復を見せています。宮迫さんががんの発見をしたきっかけは健康診断。幸いにもステージ1での発見でしたが、胃がんはステージ3で5年生存率が43.6%、ステージ4では15.3%になってしまいます。もし健康診断を受けていなかったらと考えると、恐ろしいですよね。日本人の2人に1人はがんになり、3人に1人はがんが原因で死亡すると言われています。がんは私たちの日常に潜む国民病となってしまいました。誰もが高い確率でがんになるので、健康的な生活習慣を心がけ、定期検診を受けることが大切ですね。ステージ1のがんは治療もスムーズに進むことが多く、生存率も非常に高いです。しかし、手術や内視鏡手術が成功しても転移・再発の可能性があることは忘れてはいけません。一般的に5年間は再発の可能性があると言われます。今回はステージ1について解説しました。ぜひ押さえていただきたいポイントは以下の4つ。・ステージ1では手術もしくは内視鏡手術が行われる何度も言いますが、がんは誰の身にも高い確率で起きる病気です。早期発見をすることによって生存率は大幅に上げることができます。そのためにも、毎年の定期検診は欠かせません。そして、がんになった場合にかかる高額な治療費にも、健康なうちから備えておきましょう。がんと診断されると、がん保険に入るのが困難になります。
こんにちは。加藤隆佑です。小樽協会病院というところで、がんを専門に診療をしています。再発とは、手術などにより、いったんは治ったように見えていたがんが、再び出現してきた状態をいいます。そして、胃がんの手術後、一番気がかりなのが、再発しないかということです。 ステージ1b期. 胃がんについて、特徴・分類・症状・原因・検診・検査方法・病期(ステージ)・生存率・治療法など様々な観点から解説します。胃がんは、胃の壁の最も内側にある粘膜内の細胞が、何らかの原因でがん細胞になって無秩序に増殖を繰り返すがんです。 ステージ1の胃がんでは、治療後の再発がほとんどなく大多数が根治出来ますが、この時点では自覚症状がほとんどありません。