シリーズも5巻になり、リムルの無双ぶりもいよいよ高まってきていますが、どこまで強くなってくれるのかますます楽しみになってくる1冊です。 また、本巻の見どころは何といってもヒナタです。魔王になる前のリムルを襲撃したこともあり、ヒナタは自らリムルの元へ向かうことにします。一度はリムルを殺そうとしたヒナタが、リムルに対する気持ちをどう変化させていくのか、注目して読んでみてください。ヒナタとの和解、そして唯一神ルミナスの正体が、実は魔王の1人、バレンタインであることを知ったリムルは、仲間とともに今後のことについて話し合っていました。それによって神聖法皇国ルベリオスは、テンペストを正式に国家承認することになります。
リムルが不在の間に、テンペストは、魔王クレイマンやファルムス王国の策略にはまってしまっていたのです。その現実に茫然とするリムルでしたが、ある可能性を見出して……。前巻でヒナタによって殺されてしまったかと思ったリムルですが、もちろん最強な主人公がそんなに簡単に死ぬことはありません。しかし、生き延びたリムルとは反対に、彼の大切な仲間が死んでしまいます。
ひとまずは順調な日々を送っているリムルでしたが、ある日突然、大鬼族(オーガ)に襲われてしまいます。彼らは、自分達の里を滅ぼしたのはリムルの仲間達だと言うのですが……!?大鬼族(オーガ)がリムルを襲った理由は、リムルが自分達の里を滅ぼした敵の仲間と誤解をしたからでした。その後、誤解は解け、リムルの仲間になる大鬼族(オーガ)ですが、その里を滅ぼしたオーク軍が、ジュラの森へと侵略してきていることをリムル達は知り、戦いを挑むことに。
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前巻でゴブリンや牙狼族の主となったことに続き、2巻でも再び仲間が増えていきます。その過程には思わずワクワクさせられてしまうでしょう。また、リムルが現世での知識を活用しながら街作りをしていく様子も、王道ながら楽しく読むことができます。
開国祭が終わってから10日程、開国祭に招かれていた来賓達も帰国し、リムルは祭りのために作った地下迷宮(ダンジョン)を冒険者達のために解放してみることにします。しかし、難易度を低く設定したにも関わらずリタイアする者が続出。リムルは緊急会議を開くことに。
一方、ロッゾ一族が支配するシルトロッゾ王国では、「影の支配者」であるマリアベルが、どんどん勢力を拡大しているリムルを危険視していて……!?前巻まで開催されていた「開国祭」も終わり、来賓達も帰国、リムル達もひと段落していますが、そんな中、祭りのために作った地下迷宮(ダンジョン)に挑戦したいという者達が多かったこともあり、冒険者達に解放しようということになります。
物語の冒頭で死んでしまった主人公の悟は、タイトル通り、異世界でスライムに転生します。スライムといえば「モンスター最弱の雑魚キャラクター」のイメージがあるかもしれません。しかし悟が転生したスライムはインチキなほど高い能力を持った最強キャラ。最弱主人公が苦労するストーリーを想像した方もいらっしゃるかもしれませんが、この小説は強すぎる能力を持った最強主人公の無双系ノベルです。 スライム視点で進む物語や、転生時に手に入れた悟のスキルが「37歳まで童貞だったこと」に由来するなど随所にある奇抜な設定が、物語の冒頭から読者にインパクトを与えるでしょう。
ワルプルギスが終わると、リムルはルムルを覚醒魔王にするための準備を行う。 一応の事を考え、外の開いた場所で行う。 もちろん、幹部たちにも連絡し集まってもらった。 ?前巻で西方編は完結、本巻の敵は東方、「東の帝国」です。未来の記憶を宿す人間の子供クロエの話によると、リムルが帝国によって倒され、テンペストが滅びるという未来が存在するといいます。現在リムル達がいるのはクロエの知る未来軸とは違う軸らしいのですが、それでも自分が倒される未来があるというのは、リムルの警戒心を強めるには充分な理由でした。ちなみに、このクロエというのは不完全に召喚されてしまった人間の子供。そしてそのクロエを含む召喚されてしまった5人の子供を保護しているのが、同じく人間のユウキという日本人なのですが、このユウキが、本巻ではちょっとした注目ポイントです。物語の始まりからいきなり進化を遂げるユウキに、ぜひ注目してみてください。新たなる敵である「東の帝国」側の背景や事情、そして新しいキャラクターの登場など、敵側の描写がとても充実していて、読みごたえはたっぷり。もちろんそれに対応するリムル陣営も強化されていて、互いの陣営の力関係にはドキドキさせられることが多いですね。物語的には、帝国側が侵攻するための準備段階という感じで、次巻が楽しみになる終わり方になっています。 さらに同じ頃、魔王クレイマンを始めとした十大魔王達も、リムル達のことを調べ始めていて……!?激しい戦いの末、とうとうジュラの森大同盟の盟主になったリムル。この時点ですでに相当強いわけですが、この巻でもその強さの進化は留まることを知りません。
魔王クレイマンは、妖死族(シスターヴ)という一族で、傀儡国ジスターヴを支配していました。これまで影から様々な謀略をリムルに対して仕掛けてきたクレイマンですが、この巻でいよいよリムルと直接対決を果たすことになりました。
また、最強主人公やその敵との常識外れで激しい戦闘は、迫力も勢いもあって思わず一気に読んでしまうほど面白さです。その一方、日常パートでの個性的ながらほのぼのとした描写もあり、最後まで飽きることなく読むことができます。
他に国家間の政治シーンなども多く描かれており、前巻までと比べると、ややストーリーの進みをゆっくりに感じるかもしれません。本巻と次巻は前後編になっており、「開国祭」が開かれるのは次巻です。準備を楽しんだ後の本番は、この巻ではお預けになってしまうので、ぜひ次巻と合わせて楽しんでみてください。「勇者マサユキ」(本名:本城正幸)16歳。進学高校に入学したばかりの男子高校生でしたが、ある日突然、異世界へと召喚されてしまいました。ひょんなことからスキル「英雄覇道(エラバレシモノ)」を発動し、周りから勇者と呼ばれるようになります。
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一方、リムルはシズの能力を「捕食」したことによって引き継いでおり、人の子どもの姿に変身できるようにもなりました。
次々に現れる強大な相手に、リムルがどういう手段を取っていくのが、ぜひ手に取って確認してみてください。魔王ミリムが去って数ヶ月、リムルたちは何事もなく穏やかな日々を送っていましたが、獣王であり魔王のカリオンが治める獣王国ユーラザニアから使者がやってきます。使者は、両国で使節団を派遣し合い、国交を結ぶに値する有益な国かどうかを互いに確かめ合おうと提案しにきたのでした。
本巻はバトルシーンがなく、この「開国祭」の準備をするキャラクター達を楽しむ巻と言えます。能力を活かして地下迷宮(ダンジョン)を作るなど、それぞれのキャラクターにスポットライトが当たるのも見どころの1つです。
もともと主人公が最強な物語ですが、魔王にまでなると、一体リムルはどこまで強くなってしまうのでしょう? 死んでしまった幹部の1人、シオンは、リムルの筆頭秘書を務める鬼人族の女性です。リムルにとっては大切な仲間で、その仲間たちを取り戻すため、リムルはさらに力を求めるのでした。 リムルが仲間を大切に思っていると同じように、仲間もリムルのことを慕っているのがよくわかるので、読者はリムルに共感しながら最後まで読むことができます。
もちろん、「開国祭」を通して、国と国の繋がりを強固にしようとしているなどリムルの思惑もありますが、日常のキャラクター達の姿を充分楽しめる1冊になっています。
物語の前半は、主にこの地下迷宮の運営について、リムル達があれこれと試したり遊んだりするお話で、前巻に引き続き、日常パートといえるかもしれません。リムルをはじめとしたキャラクター達のお遊びを、楽しく読むことができるでしょう。